鳥羽水族館で恒例の「水中入社式」-配属は飼育研究部と営業第1部

鳥羽水族館で恒例の「水中入社式」-配属は飼育研究部と営業第1部

鳥羽水族館で恒例の「水中入社式」-配属は飼育研究部と営業第1部

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 鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽)恒例の水中入社式が3月31日、同館の巨大水槽の中で行われた。今年は辻晴仁さんと大原里嘉(りか)さん(以上、飼育研究部)、津々木匠さん(営業第1部)の3人が、空気の大切さを感じながら海水の中で入社辞令書を受け取った。

「辻大丈夫か~?」と子どもからの声援も-鳥羽水族館の水中入社式

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 今回で4年連続5度目となる水中入社式は、同水族館のエントランスホールにある水量約800トン、水深5.5メートル、水温26度、約100種5,000匹の魚たちが泳ぐコーラルリーフダイビング水槽の中で行われた。

 リクルートスーツの新入社員3人がそろうと仲野千里社長が入社辞令を読み上げ、水中の浅野四郎副館長から代表の大原さんに辞令が手渡された。その後飼育担当の先輩から水槽のガラス磨き用のスポンジとブラシがプレゼントされた。

 「息継ぎのため水面に上昇しようとしたらアオウミガメの『ゆうひ』にぶつかった」と入社式早々、社会人としての洗礼を受けたのは、唯一素潜り(スノーケリング)で式に臨んだ岐阜県出身の辻さん。辻さんは魚好きで、大学は海のある愛媛大学を選んだ。大学ではオニオコゼについて研究し、同館ではピラルクの飼育担当を希望している。

 大学では金魚の色素について研究したという千葉県出身の大原さんは「潜っていたら水中マスクが外れそうになったが慌てず冷静に対応した」とエピソードを披露。もし大地震が発生したら?との質問には「飼育係は魚を守ることが大切だと思うので、安全を確認した上で可能な限り仕事を全うしたい」と心強く答えた。

 これまで水中入社式が飼育研究部の登竜門だったのに対して、今回から営業第1部にも拡大した。愛知県出身の津々木さんは「水族館の生き物の魅力を多くの人に伝えたい」と意欲を見せた。

 仲野社長は冒頭あいさつで、東日本大震災で亡くなられた方に哀悼の念を、被災者にお見舞いの言葉を述べた。古田正美館長は、被災地の水族館や動物園から要請があればいつでも協力できるよう準備していると話す。現在同館では被災動物や魚などのための義援金を募っている。

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