皇学館大学（伊勢市神田久志本町）現代日本社会学部が毎年行っている公開講座「現代日本塾」が9月26日、同大学で開かれ駐日フランス大使館クリスチャン・マセ特命全権大使が教べんをとった。

駐日フランス大使館クリスチャン・マセ特命全権大使

　同学部は、「NIPPONを動かそう」をテーマに現代日本の問題を解決できる人材を育成するために2010年に創設され、今年度最初の4年生が卒業を迎える。同講座は同学部のテーマに沿った講座で今回で26回を数える。

　初回は三重県知事になる前の鈴木英敬さんが講師を務めた。そのほか、中部電力・川口文夫相談役やJR東海・葛西敬之会長、赤福・濱田典保社長など地域で活躍する経済人、ドイツ大使のフォルカー・シュタンツェルさんや、地元いちご農家の倉野佳典さんなどさまざまな分野の人が講師を務め、一般の人も参加できることから人気を集めている。

　今回の講座は「フランスの文化政策について」と題して、大使からフランスの文化についての考え方などを説明を受けた。建築や都市計画的な視点で見たときに、伊勢神宮や明治神宮など日本の建物はわからないように立てられるが、フランスではベルサイユ宮殿のようにすべてを見渡せるような場所に立てられるている点などを対比し、考え方の違いなどをわかりやすくフランス語で話した。またルノーと日産自動車の提携を例に出し「日本とフランスの間では何か本能的な親近感があるように思う。ヨーロッパでも日本（アジア）でもない新しいものを創造していければ」と自身の考えを述べた。　

　27回に当たる同講座が10月3日に予定され、サンマリノ共和国マンリオ・カデロ特命全権大使の講義「サンマリノ共和国と日本の文化との関係について」が行われる。