買う 暮らす・働く 学ぶ・知る

伊勢萬トレーディング、コーヒー豆やサトウキビでできたストロー販売

伊勢萬トレーディング、コーヒー豆やサトウキビでできたストロー販売

伊勢萬トレーディング、コーヒー豆やサトウキビでできたストロー販売

  • 34

  •  

 伊勢萬トレーディング(伊勢市宇治今在家町、TEL 0596-21-0050)が、新型コロナウイルス感染拡大の影響による昨年からの度重なる展示会の中止と飲食店の売り上げ減少などで、生分解性ストロー「THE EARTH CREW(アースクルー)」を積極的に販売できない状況が続いている。

【その他の画像】生分解性プラスティック「THE EARTH CREW」

[広告]

 同商品は、サトウキビやコーヒー豆などからできた土に返る100%自然由来の生分解性のPLA(ポリ乳酸)のストローで、脱プラスチックを加速するフランス政府の支援を受ける台湾のベンチャー企業から直接輸入している。ストローの名称は、地球の乗組員という意味を込めて付けた。販売は、関連会社のカジュッタインターナショナル(同)。

 同社は、伊勢神宮内宮(ないくう)の門前町として栄えるおはらい町通りで、オレンジやグレープフルーツを丸ごとジュースにして販売するジュース専門店「まるごと果汁店」(同)を2016(平成28)年7月から運営する。同店では専用のマシンを使ってオレンジの頂部に穴を開け、中の身をジュースにし、ストローを挿して客に提供する果汁100%の「まるごと果汁」を販売し人気を集め、多い時で1日2500個を売り上げる。

 同社の中山育之社長は「アースクルーの販売のきっかけは、五十鈴川の河川敷に飲み終わった『まるごと果汁』がストローを挿したまま2個捨てられているのを見つけたこと。毎日周辺の掃除をしているがそれでも集めきれないゴミが見つかる。果実の皮はやがて自然分解されるが、ストローは当時プラスチック製で自然分解されないものだった。ものを売る以上ごみ問題にも責任を持たねばと思い、生分解性のストローの導入を決めた」と打ち明ける。

 「アースクルーストロー」は、口径9ミリ、長さ150ミリ、可動部のあるジャバラが付く「アースクルー ジャバラストロー」は、口径6ミリ、長さ210ミリ。共にトウモロコシ原料で1箱400本入り1,540円(1本当たり3.85円)。「アースクルー コーヒー豆ストロー」は、口径6ミリ、長さ210ミリ。コーヒー豆原料で1袋100本入り550円(1本当たり5.5円)。

 中山社長は「生分解性商品は、直射日光が当たる場所や、高温多湿での長期保管ができない。昨年、伊勢市内に湿度、温度管理のできる200坪の倉庫を借りて室温25度に設定し保管している。いい商品を見つけ、伊勢の小さな会社ながらもこれなら日本のプラごみ問題にも貢献できると確信し、積極的に販売したいと準備を進めていたが、コロナ禍で思うようにいかなくなった。今後、フォークやナイフ、スプーン、透明カップなどの取り扱いの準備も進めている」とも。

 横浜出身で子どもの頃から湘南でマリンスポーツを楽しんでいたという中山社長。「親もマリンスポーツが好きで子どもの頃からよく海に行っていた。その頃からビーチクリーンは当たり前で、ごみが落ちているとすぐ拾っていた。フィリピンとオーストラリアに留学していた学生時代に、環境問題への意識が高い両国を見て、日本は遅れていると感じていた。昨年7月から店舗におけるレジ袋有料化がスタートするなど、脱プラスチックが日本でも注目されるようになった。地球に優しく環境に負荷をかけないエコストローは、焼却しても有害物質が発生しないので安心安全。これからの未来を考えている環境問題に高い意識を持つ飲食店に使っていただければ」と話す。

伊勢志摩経済新聞VOTE

現在お住まいはどちらですか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース