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伊勢に三角形の大判焼き「三方焼」登場 山田の名物目指す

伊勢におにぎりのような三角形の大判焼き「三方焼」登場 山田の名物目指す

伊勢におにぎりのような三角形の大判焼き「三方焼」登場 山田の名物目指す

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 おにぎりのような三角形の和スイーツを「三方焼(さんぽうやき)」と名付けて提供する和スイーツ店「山田三方」(伊勢市本町、TEL 070-8978-0276)が伊勢市駅前にオープンして3カ月がたった。

【その他の画像】おにぎりのような三角形の「三方焼」

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 1905(明治38)年創業の老舗かまぼこ店「若松屋」(河崎)の新規事業として、5月20日にオープンした同店。「若松屋」社長の美濃松謙(みのまつのり)さんは「コロナ禍で休業など売り上げが減少する中、時間があったので何か新しいことに挑戦しようと国の補助金などを活用して新規事業を立ち上げた」と話す。

 「三方焼」は特注した三角形の銅板型に、土谷養鶏場(一色町)の卵を使ったオリジナルの生地と北海道オホーツク産小豆「きたろまん」を粒をつぶさないように炊いたあんを入れた大判焼き(今川焼き)。

 店頭販売のほか、イートインスペースも店内に設置。「三方焼」のほか、イチゴ、トロピカルフルーツ、抹茶とあんの3種類のかき氷「三方氷」(各500円)、粒あん(量り売り100グラム=150円)なども販売する。

 美濃さんは「約40年前から地元で人気のたい焼き店『錦水橋(きんすいばし)のたい焼き』が2021年4月に閉店すると聞き、僕はここの粒あんが大好きで、閉店する前にあんの作り方を教えてもらえないかと頼み込み閉店までの約1カ月間、店に通ってあん作りの手ほどきを受けた。閉店最後の日のあんを僕に作らせてもらえたのはとても光栄なことで、免許皆伝を許されたのかという思いと同時に継承する責任を感じた。粒あんの製造販売にも力を入れる」と話す。

 伊勢神宮内宮(ないくう)前を「宇治」、伊勢神宮外宮(げくう)前を「山田」と地名が付き、伊勢について太閤検地を行った豊臣秀吉が宮川より東を神領として自治の特権を認め「宇治会合(かいごう)」と「山田三方(さんぽう)」が町の自治に当たった。「山田三方」は、山田を3地域に分けて各三方から年寄を出して、会合をもって事を決めたことからその名が付いた。店名の「山田三方」は、室町時代から江戸時代に掛けて、奉行所と庶民をつないだ自治組織にちなんで名付けた。

 美濃さんは「店名の『山田三方』には山田という地名やその地の歴史を知ってもらいたいという思い、当時自治組織として町をよくしていた先人たちに敬意をはらう思いで名付けた。伊勢には三角形で有名な『おにぎりせんべい』がある。形は意識していなかったが、客から尋ねられるようになって少し意識するようになったかもしれない。地元の人に愛される三角形を目指したい」とほほ笑む。

 価格は130円。営業時間は9時~18時。

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