「40年に一度の花」を生けた展覧会-ニューサイランの開花きっかけで

「40年に一度の花」を生けた展覧会-ニューサイランの開花きっかけで

「40年に一度の花」を生けた展覧会-ニューサイランの開花きっかけで

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 伊勢市の華道家・中村重夫さんが、一生のうち最初で最後になるかもしれない「40年に一度の花」を生けた展覧会を、銀座新道商店街の飲食店「旅もよう」(伊勢市大世古、TEL 0596-20-7878)で開催している。6月21日まで。

伊勢市の華道家・中村重夫さんの自宅に咲くニューサイランの花

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 嵯峨御流の生け花を子どものころから習い、雅号=重甫(じゅうほう)としても知られる中村さんは、花とともに約60年、地元でも華道教室を開催し生け花の魅力を伝えている。

 「40年に一度の花」は、中村さんが約40年前に花材として活用しようと庭に植えたニューサイラン(別名=マオラン)の花。葉に淡い黄色の模様(バリエガータ)が入り、生け花にアクセントがつくことから重宝され、葉はとてもポピュラーだが、花は40年に一度咲くか咲かないかというほど珍しいという。40年に一度咲く花なら今すぐに展覧会をしなくては――と花がきっかけとなって展覧会が開催されたという。

 「2・3年前から葉が長く成長し、不思議に思っていたら葉の中から花茎を発見し6月11日に初めて花が咲いた。これまで枯れかけてもうだめかも知れないと思ったこともあった。花が咲いてびっくりして友人の伊藤一夫さん(同店店主)に相談したところ展覧会をしてたくさんの人に見てもらっては――と急きょ計画し実現した」と中村さん。

 伊藤さんは「展覧会としては3日間を予定するが、花が散るまで展示を続けようと思うのでこの機会に見に来ていただければ」と話す。

 ニューサイランは、ニュージーランド原産でワスレグサ科の常緑多年草。漢字では「入才蘭」「新西蘭」と書く。原産地では葉から採れる繊維で、製紙やロープの原料として利用されている。葉色が淡い黄色模様の「バリエガータ」と全体が海老茶色に変色する「パープレア」に区別する。

 「旅もよう」の営業時間は7時30分~20時。

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