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「海女のおやつ」で作った志摩の幻の芋焼酎「志州隼人」-昨年は3カ月で完売

「海女のおやつ」で作った志摩の幻の芋焼酎「志州隼人」-昨年は3カ月で完売

「海女のおやつ」で作った志摩の幻の芋焼酎「志州隼人」-昨年は3カ月で完売

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 志摩の海女たちがおやつとして食べる「きんこ」(干し芋)を主原料として製造する芋焼酎「本格きんこ焼酎 志州隼人(ししゅうはやと)」の製作発表会が12月5日、志摩市商工会館(志摩市阿児町鵜方)多目的ホールで行われた。

幻の焼酎「志州隼人」、今年も早期完売が予想される

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 発売から今年で3年目を迎えた志州隼人は、毎年早期完売が続いている。志摩町越賀地区で栽培するサツマイモの一種「ハヤトイモ(隼人芋)」を煮て天日干しにした加工品「きんこ」を主原料に米麹を使って製造する本格芋焼酎で、志摩の太陽と潮風をイメージしたポップなパッケージデザインも特徴だ。広域伊勢志摩圏内で唯一焼酎を製造する酒造メーカー「伊勢萬」(伊勢市小俣町)が製造を担当した。

 商品は、「きんこ」だけを使用する「ゴールド」(720ミリリットル、3,500円)と、「きんこ」を加工する際に出る甘皮や規格外の小イモで作る「スタンダード」(同、1,500円)に、今年から300ミリリットル入りのミニボトル「ミニ」(700円)が加わった。市内の業者らで組織した「志州隼人有限責任事業組合(LLP)」(大王町波切)が事業展開し、市内で酒販業を行う「カネカ」(阿児町鵜方、TEL 0599-43-0770)が販売を担当する。

 今年の製造本数は、ゴールドが569本(昨年580本、初年176本)とスタンダードが3159本(同3180本、同1227本)、ミニが1512本。ゴールドには金のラベルと共に一本一本にシリアルナンバーが付く。

 志州隼人は、一昨年から志摩市商工会が取り組んできた地焼酎のブランド化事業「地域資源∞全国展開プロジェクト」が形になったもの。志州隼人がブランドとして認知されたくさん飲まれることによって、「きんこ」の需要をつくり、雇用創出を図り、さらにハヤトイモの栽培拡大による耕作放棄地の再生、「きんこ」製造工程で出る廃棄物の活用、生産者の利益確保、食文化の継承、高齢者の生きがいづくり、就農支援などにつなげるのが狙い。

 同商工会会長で同LLP代表組合員を務める坂下啓登(ひろとみ)さんは「年々品質が良くなっている。香りが素晴らしい」と今年の出来に自信を見せる。カネカの吉田五十三(いそぞう)さんは「昨年は、ゴールドが3カ月、スタンダードが10カ月で完売した。おそらく、今年もすぐ売れ切れてしまうのでは…」と予想する。

 販売店は以下の通り(12月5日現在)。「べんのや酒店」(志摩町和具)、「クメヤ商店」(同)、「小川商店」(志摩町越賀)、「トミヤリカーショップ」(大王町波切)、「おかよし」(同)、「隅甚酒店」(阿児町鵜方)、「カネカ 駅前店」(同)、「酒やビック 志摩店」(同)、「酒やビック 阿児店」(同)、「田中屋酒店」(磯部町迫間)、「マサヤ」(南伊勢町宿浦)。

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