志摩市阿児町の国府浜(こうのはま)海岸で熱戦が繰り広げられていたアマチュアサーフィン日本一を決定する「第47回全日本サーフィン選手権大会」が、8月22日~26日までの5日間の日程を終え無事閉幕した。
同大会は、全国70支部の予選を勝ち抜いたアマチュアサーファー約1000人が19のカテゴリーに分かれてサーフィンの技で競い合うもので、日本サーフィン連盟(NSA、東京都文京区)が毎年開催している日本最高峰の大会。最年少9歳から最年長65歳までのサーファーが志摩市に集結し、カテゴリーごとでヒートをこなした。
各クラスの優勝者は、キッズ=西優司(大阪)、ボーイズ=村上舜(湘南西)、ジュニア=塚本勇太(千葉東)、メン=仲村一智(三重)、シニア=宗政利夫(湘南西)、マスター=中田嘉直(鹿児島)、Gマスター=高橋誠(宮城仙台)、カフナ=三橋敬一(湘南茅ヶ崎)、ガールズ=田代凪沙(横浜)、ウィメン=森敬恵(静岡3区)、シニアウィメン=清永亜希子(湘南茅ヶ崎)、LBメン=斎藤久元(湘南藤沢)、LBマスター=鈴木弘章(愛知)、LBウィメン=新森香織(宮崎)、BBメン=柳瀬憲治(千葉東)、BBウィメン=谷口美樹(大阪)、支部長=田村隆之(湘南藤沢)、ロイヤル=中井正文(三重)。パドルリレー=湘南西支部。団体総合=湘南西支部。(敬称略)
地元三重支部からは、長年日本のサーフィン普及に貢献した人だけが出場できるロイヤルクラスで中井正文選手が、前回(44回)国府浜であった大会で惜しくも優勝に一歩届かず準優勝に終わった仲村一智選手がメンクラスで、それぞれ優勝を果たした。そのほかBBメンクラス2位に森川勝彦選手、メンクラス3位に下田泰成選手、シニアウィメンクラス4位に前田きみか選手が入賞、三重支部は団体戦でパドルリレー4位、団体総合130ポイントで2位に入った。
優勝し日本一となった選手たちはそれぞれに「難しかったがいい波に乗れた」「応援してくれた人に感謝したい」などのコメントを残した。
東日本大震災でサーフショップを丸ごと津波で流されたという宮城仙台支部の高橋さんは「これまでの多くの人からの被災地へのご支援に心から感謝している。店は流されたが、再出発し今年新しく店をオープンした。福島や仙台ではまだまだ海には入れないが、被災地のサーファーに元気を与えられるようにと思い、秋田や山形の海に入り練習し、優勝目指した」。
全ヒート中のワンウェーブで最高得点8.5ポイントを記録した三重支部の中井さんは「これまで一度も全日本で優勝したことなかった。当時活躍していた選手と一緒に同じ波に乗れたことが何よりうれしく、さらに優勝できたことはこの上ない喜び。先週まで波がなかったので心配していたが、大会期間中ずっといい波が入っていたのでほっとした」と話す。
朝、ウミガメがふ化し海に向かって歩いている時に遭遇した湘南茅ヶ崎支部の清永さんは今大会の優勝で3連覇が懸かっていた。「たくさんの支援していただいた方に感謝。朝ウミガメの赤ちゃんに出会ったから(優勝できた)かも(笑)」。
三重支部志摩出身の仲村さんは「前回の大会では準優勝だったので、とにかく優勝目指して頑張った。地元開催で優勝できて最高」。
そのほか、特別賞として、三重県知事賞に仲村一智選手、志摩市長賞に清永亜希子選手が選ばれた。