伊勢志摩国立公園内にあるオートキャンプ場「伊勢志摩エバーグレイズ」（志摩市磯部町、TEL 0120-592-364）で利用者向けに開催されている伊勢志摩ならではのイベント「オイスターパーティー」が毎週末熱く盛り上がっている。

カキ13個を積み上げた女性

　日本において「グランピング（glamping）」の認知を高めた同キャンプ場。伊勢神宮の森から流れる清流を源とする湿地帯に隣接している環境が、アメリカ・フロリダ州南部に位置する亜熱帯の湿地帯「エバーグレーズ国立公園」と類似することから「伊勢志摩エバーグレイズ」と命名。オートキャンプ、キャビン、トレーラーホームなど全70サイトあり、アドベンチャーランド、プール、ドッグランなどの施設も充実、昨年10周年（改名前からは20周年）を迎えた。

　同イベントで使用するカキは、全て同キャンプ場内で育てたもので、同キャンプ場の立地が世界的にも有名なブランドカキの「的矢かき」を生産する的矢湾よりも（伊勢神宮の山々を背景に持つ池田川、神路川、野川からの栄養豊かな水が重なる）好立地のため、「甘くておいしい」と利用者の間でも評判が高い。

　同キャンプ場利用者には冬季限定で1グループに10個のカキがプレゼントされる。イベント会場ではカキ1個を100円で販売し、さらにカキの殻をどれだけ高く積み上げることができるかを競い合う「オイスタータワー」（1回500円）では、3分間の制限時間内に高く積んだ分だけ多くもらえるため（カキ5個は保証）、参加者はその日の夕食の食材をかけて熱くなる。

　家族で何度も利用しているという大阪出身の男性は「子どもが小さいころは5個程度だったのが今では10個以上乗せられるようになった。子どもの成長を感じながら、家族で楽しんで、さらに今回はおみやげ用に持って帰ろうと思っているので少しでも安く収まるように。と熱くなった（笑）」と話す。1月11日に行われたファイナルイベントでは、大人の女性が13個を積み上げ、会場が歓喜に沸いた（過去最高記録は14個）。

　現在、鳥羽市から志摩市、南伊勢町一帯でカキ養殖が行われている。鳥羽のパールロード沿線の浦村地区では「カキ小屋」が集積しどこの店舗もにぎわいを見せている。的矢地区ではカキ専門店や旅館などで提供する「カキ尽くし」が人気を集めている。お歳暮シーズンが終わり、1月から4月に掛けて、カキの身が大きく育ち値段も安くなることから、さらに「カキ好き」が集まるだろう。