G7伊勢志摩サミットで首脳や配偶者に提供された料理のうち、5月26日の配偶者プログラムで提供されたランチメニューを高校生が調理しておもてなしした。
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サミット1日目の昼、安倍昭恵総理大臣夫人主催のランチには、ヨアヒム・ザウアー・ドイツ首相夫君、ソフィー・グレゴワール=トルドー・カナダ首相夫人、マウゴジャータ・トゥスク欧州理事会議長夫人が参加。
一行は、首脳たちが伊勢神宮を訪問した後、同じように伊勢神宮を訪問し、宇治橋前で神宮付属幼稚園の園児らの出迎えを受けた。その後宇治橋から下流に歩いた五十鈴川のそばにある私邸「杉風荘(さんぷうそう)」(伊勢市宇治今在家町)で13時15分~14時15分の約1時間、昼食を取った。
料理を担当したのはドラマ「高校生レストラン」のモデルにもなった三重県立相可高校(多気郡多気町)食物調理科の生徒9人。国際高校生料理コンクール金メダリストの藤野圭人さんと平野聡太さんが調理を、川口優希穂さんと山田千結(ちゆい)さん、鎌田奏(かなで)さん、久田萌夏(もえか)さん、瀬良佳乃(かの)さんの5人が料理のサービスを、西村真衣さんと白木沙弥(さや)さんがコーヒー、紅茶などのサービスを担当した。
メニューは、志摩産のアワビの酒蒸しや伊勢湾産のアナゴゴボウ鋳(い)込み、初ガツオの煮凍(にこご)りなどを入れた杉箱入りの前菜、伊勢エビのシンジョウなどの煮物わん、アオサを入れただし巻き卵、特選松阪肉を使ったすき焼きなど三重県産の食材をふんだんに使った和食。ご飯は昭恵夫人が作った特別栽培米「昭恵米」を土鍋で炊いた。メニューは「懐石かみむら」(伊勢市八日市場町)の上村雅春料理長が監修し、高校生は3月から同店でも研修を重ねた。
同校の村林新吾教諭は「最初は大人が料理を作って高校生がそのサポートをする予定で上村さんに調理をお願いしていたが、5月に入って急きょ、高校生が調理しサービスすることに変わった。1、2年調理を経験しただけの高校生が作った料理を国賓級のゲストに提供するのはおこがましいと思い、上村さんに最善のメニューの監修をお願いした」と打ち明ける。「毎週『高校生レストラン まごの店』(同)でだし巻き卵を作っているので、それを目の前でお見せすれば楽しんでもらえると考え、急きょだし巻き卵をメニューに加えた」とエピソードを明かす。
首脳配偶者の目の前で急きょだし巻き卵を作ることになった川口さんは「前日に学校で集団給食の仕込みがあり、だし巻き卵を作るっというので友人にお願いして作らせてもらい練習することができたのが良かった。当日は、とても緊張した」と振り返る。
配偶者プログラムで提供したメニューを現在、「高校生レストラン まごの店」で1日15食限定で提供している。価格は1人前6,000円(要予約)。