22日発売の「ミシュランガイド東京2008」で3つ星レストランとして紹介される「レストラン カンテサンス」(東京都港区白金台)の岸田周三シェフが、志摩観光ホテル(志摩市阿児町賢島、TEL 0599-43-1211)のメーンダイニング「ラ・メール」出身であることが志摩市の発表でわかった。
岸田シェフは愛知県出身で、1993年に志摩観光ホテル「ラ・メール」に入社、翌年「志摩スペイン村」の開業に伴い同時に開業した同ホテル直営の「ホテル志摩スペイン村」に配属となり計約3年間「海の幸・フランス料理」を学んだ。1996年にレストラン「カーエム」(東京都渋谷区)に入社。2000年に渡仏し、フランス各地で1つ星から3つ星のレストランで修業する。2003年に現在、3つ星レストランの「アストランス」(パリ16区)で修行、翌年にはスーシェフ(シェフに次ぐポジション)に就任する。2005年に帰国後、2006年3月に「レストラン カンテサンス」を開業する。
志摩観光ホテルは1951年(昭和26年)に開業、半世紀以上の歴史を持つ日本有数の高級リゾートホテルとして、また、伊勢エビやアワビなど地元の恵まれた食材を活かした「海の幸・フランス料理」が堪能できるオーベルジュリゾートとして、昭和天皇はじめ国内外のVIPを接客してきたほか、「華麗なる一族」に代表される数々の小説の舞台にもなってきた。さらに同ホテルで修行したシェフたちが伊勢志摩で独立し、フレンチレストランを開業するなど「フランス料理」の食文化を地元に根付かせた功績も大きい。
現在志摩観光ホテルの料理長を務める宮崎英男シェフは「かつて同僚だった岸田シェフの3つ星獲得のニュースを聞いて、自分のことのように喜んだ。ぜひとも日本料理界で『フランス料理』を先導するシェフになってほしい」と賛辞とエールを贈った。「フットワークが軽く、勉強熱心で、性格も明るかった。自分の意見もしっかり持ち、料理の盛り付けなど『こうしたらどうでしょうか』と言葉ではなく態度でも示すタイプで常に積極的に行動していた」と、当時の岸田シェフを振り返った。
「以前から仲間に誘われていたが行けずにいた。今回の受賞で予約が取れない店になってしまうと、またなかなか行けなくなってしまう…。益々の活躍を志摩の地より祈っている」(宮崎シェフ)とも。
レストラン カンテサンス志摩観光ホテルミシュラン-白金台「カンテサンス」3つ星獲得(品川経済新聞)ミシュランガイド東京-銀座の3つ星獲得店は4店舗(銀座経済新聞)ミシュラン「星」獲得、四谷エリアは7店(市ケ谷経済新聞)