
三重テレビ(津市渋見町)が6月3日、式年遷宮の祭典の一つ「御杣始祭(みそまはじめさい)」を長野県・上松町の祭場からネットでライブ中継する。
御杣始祭は、天皇陛下によって定められた御神木を切り出す山「御杣山(みそまやま)」で、と呼ばれる御神体を納める器を奉製するためのヒノキ「御樋代木(みひしろぎ)」を伐採する祭典。6月3日に長野県の木曽谷国有林(上松町)で「御杣始祭」が、続いて6月5日に岐阜県の裏木曽国有林(中津川市)で「裏木曽御用材伐採式」が、それぞれ行われる。
同局は、6月3日の御杣始祭をスタッフ21人を現地に派遣、カメラ3台で中継する。祭典の解説を皇學館大学名誉教授の櫻井治男さんと大阪人間科学大学人間科学部社会創造学科特任教授の濱千代早由美(はまちよさゆみ)さんが担当する。
同社コンテンツビジネス本部報道制作局報道制作部で今回のディレクターを務める高瀬一真さんは「山の中で携帯の電波もつながらない場所だったので、地元『木曽広域ケーブルテレビ』の協力で約2.2キロのケーブルをはわせるなど中継のための設営を行った。当日の様子は、皇學館大学記念講堂でもパブリックビューイング(9時40分~13時)を行い、学生たちにも見てもらう。現地に行けない人に少しでも現地の様子を感じてもらえれば」と話す。
御杣始祭は、左右に並ぶ内宮(ないくう)用と外宮(げくう)用の2本のヒノキを、1本に対して3人の杣人(そまびと)が3方向から斧(おの)で切る「三ツ緒伐り(みつおぎり)」(現地では「三ツ紐伐り(みつひもぎり)」)という伝統的な技法で伐採する。
当日の様子は、同局サイトのほか、三重テレビアプリで9時30分からオンライン配信を行う(9月末までウェブ上にアーカイブを残す予定)。当日の「ダイジェスト番組」を6月4日19時~19時30分に、一連の行事をまとめた「特別番組」を6月24日20時~21時25分(再放送6月28日12時~13時25分)に、それぞれ地上波の番組として放送する。