一本釣りのカツオを鮮度保持するシステムで-志摩のシティプロモーション

鮮度がすぐに悪くなって地元でしか消費できなかった「ウルメイワシ」を使った実験結果を紹介する渡辺フリーゼン社長。

鮮度がすぐに悪くなって地元でしか消費できなかった「ウルメイワシ」を使った実験結果を紹介する渡辺フリーゼン社長。

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 一本釣りのカツオの鮮度は釣ってから3~4日すると身が紫色になるのが当たり前だった――。新たな鮮度保持技術で物流の仕組みを変え、地域の新鮮な海産物を他地域に届けることで地域ブランドを確立する「食をテーマにした全く新しいシティプロモーション」が志摩地域で模索されている。

インターネット中継で三重県庁の「シティプロモーション」についての講演を志摩会場で聞く。

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 三重県情報通信基盤整備協会(津市)と三重大学地域情報化リサーチセンター(同)の共催による研修会「みえICT研究会」が3月24日、三重県庁(同)と志摩市商工会(志摩市阿児町)の2会場で開催された。

 第1部の三重県庁の講演会の様子をインターネット中継し志摩の会場で聴講。「シティプロモーション」について東海大学文学部広報メディア学科の河井孝仁准教授が説明した。第2部では、現在模索中のビジネスモデルを紹介。「6次産業」について同協会アドバイザーの吉田昌弘さん、鮮度保持技術を持つベンチャー企業「フリーゼンインターナショナル」(東京都千代田区)の渡辺稔社長、トラックの荷台などの開発を行う「日本フルハーフ」(同品川区)の木下正之さん、新技術の開発や新ビジネスのサポートを行う「オムニ研究所」(同中央区)の吉見武夫社長からそれぞれ説明があった。

 「シティープロモーション」とは、さまざまなICT(情報通信技術)ツールを活用して地域情報を発信し、地域産業や地域の活性化「地域ブランド戦略」を図ること。

 志摩地域の取り組みとして「フリーゼンインターナショナル」の食品の鮮度を保持させる新技術が、新鮮でおいしい海産物を他地域の人に食べてもらうことにより、地域のブランドイメージを向上させることになる――と一本釣りカツオ船の源吉丸(志摩市志摩町)の船内に新技術を導入し効果を上げたことを例に挙げた。

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