銅版画家の吉田賢治さんとその妻で海女だった吉田つづこさんの「2人展」が11月23日~26日、志摩文化会館(志摩市志摩町和具535、TEL 0599-85-2222)で開催される。
吉田さんは20年前に奥さんの実家がある志摩市に移住、「海女」をテーマに銅版画を描き続けている。奥さんのつづこさんは結婚後、吉田さんの創作活動を手伝いながら自身も作品を作り、夏には海女漁の仕事もしていた。海女のつづこさんは吉田さんの作品のモデルとしても多く描かれており、「いつかは2人で展覧会を」と話していたという。
不幸にも今年の夏、つづこさんが海女作業中に心筋梗塞で亡くなり帰らぬ人となり、「2人の展覧会」の夢が叶わなくなってしまった。つい先ごろ、つづこさんの百カ日法要を終え今回の展覧会が企画された。
吉田さんは「私の中では今回の展覧会が家内をこの世から送り出す重要なセレモニー。家内が亡くなって、ただ単にひとりの海女が亡くなったということではなく、素晴らしい天性を持ち合わせた女性であったことを多くの人に知ってもらいたい。自分自身もこれまで『海女』を描き続けてきたが、地元の海女さんにゆっくり観ていただく機会が少なかった。地元志摩で『海女』さんのための展覧会を」と話している。
25日には17時30分より、県内で活躍中の「剣山啓助&シリウス」の二胡演奏。DJ、ライブハウスなどで活動中のシンガーソングライターの江口晶さん、ケルト系メロディギタリストの藤原シゲトシさんによる演奏会も予定。
開館時間は9時~20時(23日は15時開館。26日は15時閉館)入場無料。