伊勢志摩・代々木高校で4回目の卒業式-調理人コースから初の卒業生

「伊勢志摩料理人コース」の第一期生の内田英志さんが卒業生代表の答辞を務めた。

「伊勢志摩料理人コース」の第一期生の内田英志さんが卒業生代表の答辞を務めた。

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 国の構造改革特区法により規制緩和を受け開校した代々木高校(志摩市阿児町神明、TEL 0599-43-6177)の4回目の卒業式が3月13日、元ホテルの建物を再利用した志摩賢島本校で行われた。

京都の大学に進学が決定している奈良の川松由希さんは卒業証書を誇らしげに見せる。

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 同校は、学校建設設置基準などの規制緩和を受け、通信制高校として2005年2月に開校。志摩賢島本校、東京本部、大阪本部のほか、全国にサテライト教室を設置する。生徒はサテライト校や本校・本部で年間平均10~12日の授業を受け、インターネットなどを利用しレポートを提出、前期後期の計2回のテストを受け単位を取得する。

 この日は29人が出席し、一色真司校長からから卒業証書を手渡された。すでに京都の大学に進学が決定している奈良県出身の川松由希さんは「3度目でやっと高校を卒業できました。お母さんありがとうございました」と卒業証書を授与されるとマイクに向かって喜びと感謝の気持ちを伝えた。

 2007年4月に開設した、料理の修行をしながら高校を卒業できる特別コース「伊勢志摩料理人コース」1期生の内田英志さんと浅岡陽徳(はるのり)さんも料理修行と勉学を両立させ卒業した。

 修行中に肺と胃に穴が開き入院したこともあったという内田さんは、卒業生代表答辞の大役も務め、同コースの開設に協力し2人の親代わりになって対応した「伊勢志摩料理人クラブ」事務局長の掛橋友二さんに対して「本当にお世話になりました。ありがとうございました」と感謝の気持ちを言葉と態度で表した。

 同コースは、高卒、大卒から料理の世界に入る現状に対して、少しでも早くから包丁を握り経験を積み若い人材の育成を目指そうと、同クラブと協働で開設した。内田さんは都ホテル(四日市市)で、浅岡さんはレストラン「旬菜食健 ひな野」(名古屋市)でそれぞれ修行し、そのまま正社員として就職する。

 内田さんは「『伊勢志摩料理人コース』の1期生として卒業できたことを誇りに思う。後輩たちが自分たちを慕って相談しに来てくれるような人を目指したい」と話す。

 今年度、同校を卒業する生徒は全国で230人。

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