伊勢志摩の20代の若者らで作る実行委員会が主催し、今年で2回目になる「音しゃい祭り」が9月23日、三重県営アリーナ(伊勢市朝熊町)で開催され約3万人が詰めかけた。
同祭は昨年3月、元気のある若者だけで何か大きなことをしようと同年9月に「第1回音しゃい祭り」を開催し約3万人を集客。「音しゃい」とは伊勢志摩地方に伝わる方言で、「びっくりする」という意味があり、あまり使われなくなってしまった方言を用いることで「地域の良さを掘り起こす」ことと「音」にかけることで威勢のよい掛け声、奏でられる音楽、人々の足音など「にぎわいを生み出したい」という思いが込められているという。今回は「心のバリアフリー」をテーマに人間関係の中でのバリアを抜きにした誰もが自由に参加し楽しめる祭りを目指した。
会場は、「きょうはめでタイ」の漁師バンド「HEAVEN」や地元で人気のヘビーメタルバンドの「肉」などが出演する「音エリア」、伊勢音頭やよさこいソーラン、「YUGA CREW」などのヒップホップダンスを踊る「舞エリア」、3on3やスケボー、ミニモトクロスなどによるパフォーマンスショーが見られる「スポーツエリア」のほか、「アートエリア」「体験エリア」「リラックスエリア」によってそれぞれ趣向の凝った催しが開催された。
祭りのフィナーレでは、アートエリアの「みんなで咲かさへん?虹の花」と題して、みんなでカラフルに描いた巨大な「虹の花」のつぼみが開き、その花の種子に見立てられた色とりどりの風船が空に舞い上がると会場全体が拍手と歓声で大いに盛り上がった。
実行委員長の田中信也さんは「人が来てくれるか心配だったが、別会場で開催されていた『舞祭り』との相乗効果もあり、昨年よりも多くの人が参加してくれたように思い感謝している。昨年はとにかく自分たちができることで大きなことをしたいという思いでやったが、そのお陰で実行委員会を中心に協力してもらったメンバー間の横のつながりが太くなった。今回はさらにステップアップしフラットな人間関係の中で『和』を深めることを意識して開催した。来年もさらに盛り上がるように開催できれば」と話した。