最も面白いピン芸人を決める「R-1ぐらんぷり2008」（優勝賞金500万円）で、2,731人の参加者の中から予選を勝ち抜き8人に選ばれ、「突如現れた謎のメタボ芸人」「謎のダークホース芸人」とやゆされながらも準優勝を射止め、世間を騒がせている「芋洗坂係長」が、志摩と深い関係にあった。

　2月17日の決勝で優勝を獲得したのは「なだぎ武（ザ・プラン9）」474点、準優勝「芋洗坂係長」（トリガープロモーション）472点、3位「世界のナベアツ」（吉本興業）469点、以下「中山功太」459点、「あべこうじ」454点、「鳥居みゆき」451点、「土肥ポン太」449点、「COWCOW山田よし」447点。優勝まで惜しくも2点及ばなかったが、まったく（芸人として）無名で誰もが予想していなかった「芋洗坂係長」が準優勝になったことで、その人物像に話題が集中し、2月13日付けの「ヤフー急上昇ワードランキング」では4位になるほど。

　「芋洗坂係長」は、志摩では「CO-RA（コーラ）」さんの名で親しまれ、（旧志摩郡）磯部町の創作ダンス「樂の舞（がくのまい）」の振付師として、また地元ダンスチーム「A･U･Z（アウザー）」（代表＝坂本臣由さん）のステージでも2年連続出演、昨年1月には志摩市の応援隊「志摩びとの会」にも入会している。

　坂本さんとCO-RAさんはもともと先輩後輩の仲。日本三大御田植祭の「御神田」や戦国時代から続く「磯部太鼓」など磯部の伝統文化を取り入れたオリジナルの踊りで代々踊り継がれるようなものを――と2003年に創作ダンスの振り付けを依頼したのが始まり。地元の旧所名跡、風土、文化などを知ってもらうために何度か磯部町を訪れ完成させた。その後も何度も志摩を訪れ、坂本さんの主宰するダンスショーにもゲスト出演し、「R-1ぐらんぷり」でも見せたネタの一部を披露し会場を和ませたり、ダンスの振付師、ステージの演出家として、そして笑いの師匠としてもチームメンバーに慕われているという。

　当時旧磯部町役場商工観光課（現志摩市市民課）の谷口陽一さんは「家にも泊まりに来るほどの仲。まさかこんなに騒がれるとは思いもよらなかった。ただただうれしい限り」と話す。「樂の舞」の踊り指導などをする「シャントセイッ！」会長の前田あや子さんは「振り付けが出来上がった時には『さすが』と思う個所が随所にあり、大変好評。地元に根付く踊りにしていきたい」と評価する。

　坂本さんは「R-1決勝進出の報告の電話があり、『頑張れよ』と話したばかり。まさかこんなに騒がれるようになるとはその時は予想もしていなかった。つい先日も今年のダンスショーの打ち合わせをしたばかりだったので、このまま人気者になったら、忙しくて今年は（出演を）あきらめないといけないかも（笑）」と喜びと不安を見せている。「本人も『志摩は第2の故郷』というほど志摩のために献身的に協力してくれていたので、今回の『注目』は自分にとっても非常にうれしい。才能があるのに評価されなかったのがおかしいと思っていたので、これからますます人気者になってくれるはず」とエールを送る。

伊勢志摩でHIPHOPダンスショーに芋洗坂係長も（伊勢志摩経済新聞）
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芋洗坂係長（小浦一優・CO-RA）さんのホームページ
R-1ぐらんぷり
ヤフー急上昇ワードランキング2月13日4位