地域の郷土料理を見直し後世に残そうと活動する志摩市と岐阜県郡上市の旅館や民宿のおかみたちのグループ「志摩いそぶえ会」と「明宝ビスターリマーム」が6月28日、志摩文化会館(志摩市志摩町)でお互いの地域の食材を持ち寄り「食のワークショップ」を行った。
「志摩いそぶえ会」と「明宝ビスターリマーム」が食のワークショップ
志摩の「手こねずし」や「おんこずし」、岐阜の「朴葉ずし」や「たかたかまんま」など地域に伝わる郷土料理を見直し地域の人たちを集め料理教室などを行ってきた両グループ。両市は2011年に友好都市提携協定を締結しており、この日はお互いの食材を持ち寄り調理することで新たなメニュー作りやさらなる民間交流の発展を目指して実施した。
志摩からは天然のタイやサザエ、ホラガイに海草のアカモク、アラメなどが、郡上からは朴葉、ススダケ(ネマガリダケ)、エゴマ、郡上みそ、明宝ハムなどを用意。アジの干物などの身をほぐして混ぜたメシに味付けされたススダケを載せた料理や郡上の豆腐とおからに志摩のアカモクをつなぎにしたハンバーグなど即興で約20品の料理が完成した。
志摩いそぶえ会の伊藤泰子会長は「時間が2時間しかなかったがうまくできた。もう少し時間があればもっとお互いの食材の特徴を理解し合いながらいいものができたと思う」とコメント。明宝ビスターリマームの石田賀代子会長は「それぞれの料理を覚えることができた。今後も交流を進めていきたい」と感想を漏らした。
明宝観光協会の國田義道会長は「このように民間同士で楽しく交流することはとてもいいこと。交流を重ね新たなメニューが完成すればすばらしいこと」と期待を込めた。