20年の一度の式年遷宮が今年執り行われた伊勢神宮で12月31日、神職らの1年の汚れを払い、心身を清める祭典「大祓(おおはらい)」が内宮(ないくう)第一鳥居内祓所で行われた。
倭姫命(やまとひめのみこと)が着物のすそを洗ったとされる五十鈴川に近い祓所に、鷹司尚武大宮司をはじめ、高城治延少宮司ら神職・職員36人が五十鈴川に向かって整列した。大祓詞が奏上されると36人は深々と頭を垂れた。
伊勢神宮は12月29日の13時ごろ、外宮(げくう)、内宮合わせた年間の参拝者数が1,400万人を突破した。正月三が日の参拝者数に関して、どれだけの人が来るのか予測不可能だという。大祓が終わると、新年を迎える準備が始まる。大みそかから元旦にかけて大小のかがり火がたかれ、神楽殿では終夜神楽が奉奏される。
松阪市出身の国学者・本居宣長は第51回の式年遷宮(1789年)の祝賀会で「五十鈴川 あらたにうつる神垣や 年ふる杉の 影は変らず」と詠んだ。西暦2014年、平成26年、皇紀2674年となる新年が、あと数時間でやってくる。新宮で初めて迎える新年。また次の第63回目の遷宮につながる1年が始まる。