食べる 買う

玉城町・西村商店の普段使いのしょうゆ「スーパーミエマン」、全国最高賞に

玉城町・西村商店の普段使いのしょうゆ「スーパーミエマン」、全国最高賞に

玉城町・西村商店の普段使いのしょうゆ「スーパーミエマン」、全国最高賞に

  • 43

  •  

 しょうゆメーカーの西村商店(玉城町)の定番商品「スーパーミエマン濃口醤油(しょうゆ)」が11月22日から、2024年度全国醤油品評会で最高賞に当たる農林水産大臣賞を受賞したことを受けて同商品を100ミリリットルのガラス瓶に入れた限定商品を販売する。

【その他の画像】普段使いの「スーパーミエマン濃口醤油」

[広告]

 同社は、江戸幕府の第5代将軍・徳川綱吉時代に当たる1684年創業。大和へ向かう初瀬街道、熊野への熊野街道が合流し、伊勢街道として伊勢へと続く玉城町田丸の地で醸造技術を持つ紀州藩だった小兵衛(こへい)がみそ・しょうゆを製造したのが始まり(当時の屋号は「古里屋」)。現社長の西村真美さんは2021年就任の15代目。本社すぐそばには南北朝時代に南朝方の拠点として北畠親房・北畠顕信によって築城され、後の1619年から紀州藩となる「田丸城」があり、「西村家の先祖はしょうゆ・みそを作るために紀州藩に付いて、和歌山から田丸に来たとされる」(西村さん)。「ミエマン」ブランドを冠に、しょうゆとしょうゆに特化した調味料の製造をメインに、企業から委託され製造するOEMにも力を入れる。

 日本醤油協会(東京都中央区)主催の「全国醤油品評会」は、しょうゆの品質向上と表示の適正化を図り、良質なしょうゆの提供、業界の発展を目的に1973(昭和48)年から毎年開催。同社はこれまで1987(昭和62)年に最優秀賞、2003(平成15)年、2005(平成17)年、2018(平成30)年に優秀賞を受賞している。

 51回目となった同品評会には全国から288点(濃口=189点、薄口=50点、たまり=10点、再仕込み=34点、白=5点)が出品。しょうゆの色、香りの官能評価を対象とした1次審査で上位50点を選び、味の評価を加えた2次審査で順位を付け、3次審査で、農林水産大臣賞=5点、農林水産省大臣官房長賞=10点、優秀賞=35点を決める。最高賞に当たる農林水産大臣賞には、木村醤油店(山形県)「ヤマイチ醤油 本醸造 特級醤油 味の司」、山形屋商店(福島県)「ヤマブン本醸造 特選醤油」、イチビキ(愛知県)「無添加国産しょうゆ」 、西村商店(三重県)「スーパーミエマン濃口醤油」(以上濃口しょうゆ)、ヤマシン醸造(愛知県)「ヤマシン白醤油」。

 西村さんは「十分に熟成されたまろやかなコクと香りの高さが特徴のスーパーミエマン。今回受賞できた商品は、品評会用に特別に造ったものではなく、普段から地元の皆さんに使ってもらっている普段使いのしょうゆ。そのしょうゆが評価されたことはとても自信になった。創業340年の記念すべき年に最高賞を受賞できたことは、普段の生活で地元の皆さんに使っていただいているおかげ。感謝しかない」と話す。

 2018(平成30)年入社、翌年からしょうゆの醸造を行い、2021年から品質保証部兼OEM担当部長に就く中田映吾さんは「社長就任と同時に品質管理の責任者となり、『しょうゆの品質を高めて会社を建て直そう』と社長の号令の下、できることを一つ一つこなしていった。何よりも県内の同業者の皆さんが親切に何でも教えてくれたのがありがたかった。設備を新しくすれば安定した品質を維持できるが設備投資に何億円もかかるため、すぐにそれはできない。古い設備を使って高品質のしょうゆを造ろうと試行錯誤を繰り返した結果、安定した品質のしょうゆができるようになった。まだまだ発展途上だと思うので、今回の受賞はとてもうれしく、一つの基準になった。自分たちが目指したいしょうゆに達するまで高みを目指していきたい」と意欲を見せる。

 価格は、100ミリリットルガラス瓶入り=450円、1リットルペットボトル入り=485円。100ミリリットルガラス瓶入り商品は、同社とネットショップにて販売、なくなり次第完売。

伊勢志摩経済新聞VOTE

現在お住まいはどちらですか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース