
志摩市大王町在住の画家・瀧勇さんのペン画作品展が7月25日から、賢島宝生苑(志摩市阿児町)3階「見晴らしロビー ギャラリー」で始まった。
池田市出身の瀧さんは1962(昭和37)年、大王町波切(なきり)の風景を描こうと初めて同地を訪れたのをきっかけに何度も訪れた。その後、2003(平成15)年大王町波切にアトリエを、2008(平成20)年同町船越にギャラリーを開設。2011(平成23)年の春から、画家で妻の泰子さんと大王町に移住すると夫婦で、2014(平成26)年に画集「志摩がきた・太陽の志摩 朝日と夕日」を出版。海の博物館(鳥羽市)、茶房山中(伊勢市)、大王美術ギャラリー(志摩市大王町)、鳥羽大庄屋かどや(鳥羽市)などで伊勢志摩の風景を描いた作品を発表する。
そのほか、志摩の観光ボランティアグループ「志摩の国 案内人(びと)」の代表を務める。日本画家の小野竹喬(ちっきょう)が描いた波切の絵を見て、どこから描いたかを調査し、写生した場所を地図に落とし込んで紹介するなど画家目線でのガイドボランティア活動とともに、創作活動を通して地域の魅力を発信する。。
瀧さんは5月15日、2005(平成17)年から2023年ごろまでの期間にボールペンで描いたペン画の画集「黒い線の想 志摩風景」(藝術出版社)を出版。同展は、その画集に収められた中から、大王埼灯台、波切や船越の漁村、三島山やボンボン島などの原画20点を展示する。
瀧さんは「スケッチブックに鉛筆で書いた作品が黒く擦れてしまったのがきっかけで、ボールペンで描くようになった。消しゴムで消すことができないので、一線ごとに神経を集中する。志摩にはまだまだ魅力的な場所がたくさんある。絵を通して志摩に来てもらえるきっかけになれば」と話す。
開館時間は8時~20時、8月31日まで。