志摩の郷土料理の研究などを行う、旅館や飲食店の女将(おかみ)たちから成る「志摩いそぶえ会」と近鉄がコラボして2月21日と3月7日、列車の中で郷土料理の「手こねすし」などを食べる観光列車「おいしい列車」を走らせた。
志摩いそぶえ会は、地域の先人たちが作り上げてきた食文化を後世に残し、その魅力を発信し、地域を元気づけようと2003(平成15)年に発足。地元食材を使ったレシピ集などを発行したり、郷土料理の試食会や料理教室を催したりするなどして活発な活動を行う。
同企画は、近鉄の観光列車「つどい」の旅行企画の一環で、志摩の食の魅力を列車の旅と共に楽しめるツアーとして2024年に実施したところ好評だったことから開催した。同会が特製弁当のメニューを監修し、当日の早朝に調理し、弁当と共にメンバーが乗り込み、参加者に志摩市の魅力をPRした。参加者は、2月21日=33人、3月7日=44人だった。
メニューには、ヒオウギ貝の時雨煮やウツボの唐揚げ、アオサやヒジキ、アラメなどの海藻料理などのほか、今年2月、文化庁が選定する「伝統の100年フード部門~江戸時代から続く郷土の料理~」で有識者特別賞を受賞した「手こねすし」を入れた。
参加者は、車窓に広がる伊勢志摩の風景を眺めながら舌鼓を打った。同会の太田けい子さんは「前回参加してくれた人もいて驚いた。ウツボの唐揚げは子どもにも大人にも大好評だった。どれもこれもおいしいと言ってもらえた」と振り返る。
太田さんは「手こねすしに関しては志摩いそぶえ会発足以来、志摩の郷土料理として国内外に発信してきたこともあり、文化庁の『100年フード』に選ばれたことはとてもうれしい。今後も引き続き、地域の食文化の魅力を発信していきたい」とも。