「16歳からバイクに乗り、バイク旅が趣味で、これまで訪れた地で数々の温情を受けた。その温情に感謝し、恩返しの気持ちで自分が旅人に何かしてあげられればと『ライダーハウス』を開業した」と話すのは、昨年埼玉から引越し、今年4月に「ライダーハウス志摩」(志摩市阿児町国府、TEL 090-3691-1463)を開業したカネさん。
カネさんは、バイクで日本一周をするなど全国各地を巡り、61歳になる今でも、愛車のハレーダビッドソン社のFLSTC1340で一人旅にでかけるという。それまで主に都市計画などを設計する建築事務所で40年間勤務し、一昨年退職、ライダーハウス開業のためいくつかの候補地の中から、最終的に志摩の地を選び、夫婦2人で永住を決めた。
「誰か泊まりに来てくれると、夕飯時を見計らって自家製の漬物などを持参して話を聞くのが一番の楽しみ」とカネさん。「ライダーハウスは北海道にはたくさんあるが本州にはあまりない。ここ(志摩)の地を選んだ理由の一つは、熊野古道など和歌山を巡るライダーの走行ルートを考えたから。今後のテーマは、どう楽しませるか、どう走らせるか」と話す。
施設は、新築の2部屋とリフォームした1部屋のほか、台所兼食堂、屋根付き駐輪場、浴室、トイレなどがある。洗濯機、電子レンジ、電気釜、自炊場、ポットなどは自由に利用できる。利用料は、1泊目=2,000円、2泊目=1,800円、3泊目=1,600円。