「真夏の日中にウオーターボールの中に入って水中歩行をしたら、5分で熱中症になって倒れてしまう。太陽が沈む夕方から日没にかけてならボールの中の温度も上昇しないから海ホタルの観賞とセットで売り出そう――と考えた」と説明するのは英虞湾をフィールドにシーカヤックなどが体験できる志摩自然学校(志摩市大王町波切、TEL 0599-72-1733)の校長の生賀照央さん。
同校の、真夏の夕暮れから夜の「ウオーターボール」体験ツアーが人気を集めている。3基あるボールはほぼフル稼働、不思議な感覚で参加者を楽しませている。
「ウオーターボール」は、同校が4月に導入した新アトラクションで、ポリ塩化ビニール製、直径約2.5メートルの透明のボール中に、人が入って水中歩行をしたり、ウオーターベッドのように寝たりすることができる遊具。導入したものの、トップシーズンの7月~9月はボールの中の温度が上昇し「サウナ状態」になることから活用できないことが判明。逆転の発想でひねり出したアイデアが「ウオーターボール de 夕涼み」と「ウオーターボール de 海ほたる観察」の2つのツアー。
「ウオーターボール de 夕涼み」(17時~19時)はシーカヤック体験とのセットツアー。「ウオーターボール de 海ほたる観察」(19時30分~20時30分)はウオーターボールの中から海ホタルを観察するツアー。料金は、大人=5,000円、小人=4,000円。前日までの予約が必要。
同校の西岡恵美加さんは「志摩市に宿泊していただいて、英虞湾に落ちる夕日を見ながらのんびりと『ウオーターボール』の不思議な体験をしてみては」とPRする。