
左写真|訓練に参加するため四日市港に停泊する練習船「鳥羽丸」。右写真|練習船「鳥羽丸」乗組員が伸縮クレーンをを用いて救援物資を陸揚げする様子
鳥羽商船高等専門学校(三重県鳥羽市、校長:古山 雄一、以下「鳥羽商船高専」)の練習船「鳥羽丸」は、令和8年2月15日、三重県四日市市の四日市港で実施された伊勢湾BCP(※1)協議会・四日市港BCP(※2)協議会および三重県主催の実働防災訓練に参加しました。
南海トラフ地震等の大規模災害に備え、海上からの支援体制の強化が求められる中、令和7年3月に竣工した練習船「鳥羽丸」は、航海士・機関士の育成に加え、災害時の支援船としての機能を備えています。鳥羽商船高専は地域と連携した防災・減災の取り組みの一環として訓練に臨みました。
訓練では、船内に災害対策本部を設置し、学生ホールや事務室、操舵室を活用した「洋上対策本部」としての運用を確認しました。また、四日市海上保安部の巡視艇「あおたき」と連携し、伸縮クレーンを用いた緊急物資輸送訓練を実施しました。

練習船「鳥羽丸」の船橋エリアに設けられた訓練本部の様子
巡視艇「あおたき」(右奥)から救援物資を練習船「鳥羽丸」(左手前)に積み込む様子

練習船鳥羽丸から実働防災訓練の様子を視察する三重県知事(中央)
訓練後の講評では、国土交通省中部地方整備局副局長が「実働訓練を実施したことで課題が明確になった。今後の訓練に活かし、備えを大切にしていきたい」と述べました。また、一見勝之三重県知事は「南海トラフ地震が発生した場合、三重県では道路の通行が制限される恐れがあり、海路による支援は重要な支援策の一つである。日頃から関係機関が連携し、備えていきたい」と述べました。
練習船「鳥羽丸」の齊心俊憲船長は、「練習船『鳥羽丸』に装備した交通艇や支援艇、ドローンを使った被災状況の調査、物資輸送、人員移送等、代船建造の段階から検討してきた災害支援装備が、計画どおり能力を発揮することを確認できた。また、災害時船舶型携帯電話基地局、給水、給電に加え、入浴や洗濯といった避難生活を支える場としての活用も練習船『鳥羽丸』の強みになるだろうと考えられる」と話し、「今後も定期的に訓練に参加し、知識と技量の向上を図りながら、関係機関との連携を強め、より一層円滑な支援ができるよう体制を整えていきたい」と今後の取り組みについての考えを述べました。

練習船「鳥羽丸」で古山校長(左)と一見知事(右)が懇談する様子
山野武彦機関長は、「今回の訓練を通じて、連携機関や各船舶の強みを知ることができた。それぞれの特性を理解したうえで、練習船『鳥羽丸』の強みを最大限に活かせるよう、設備の充実と訓練を重ねていきたい」と話しました。さらに、訓練後に一見知事と懇談した古山雄一校長は、「三重県には伊勢湾に属する多くの関係機関があり、その一員として練習船『鳥羽丸』も存在している。災害時には支援船としてぜひ活用していただきたい」と話しました。鳥羽商船高専は、今後も、練習船「鳥羽丸」の教育機能と災害支援機能を両立させながら、関係機関との連携を一層強化し、地域の安全・安心の確保に貢献してまいります。
※1 伊勢湾BCP=伊勢湾港湾機能継続計画
※2 四日市港BCP=港湾機能継続計画
