神社についての正しい知識を学び「日本のこころ」を再発見しようと第1回の「神社検定(神道文化検定)」が6月3日、全国で一斉にあり、約6100人が受験した。
同検定の主催は、稲作について体験学習する「田んぼ学校」や古事記などを学ぶ「日本文化再発見セミナー」などの活動を行う日本文化興隆財団(東京都渋谷区千駄ヶ谷)で、神社本庁(同区代々木)監修のもと今回初めて北海道から鹿児島までの全国38の会場で一斉に行われた。
今回は3級の検定試験、4択マークシート方式で100問を出題。問題は公式テキスト「神社のいろは」(1,700円)と「神話のおへそ」(2,100円)(共に扶桑社)の2冊の中から「神様」「神社」「お祭り」「信仰」「歴史」などの分野から約90%が出題された。
同検定事務局によると、受検料(4,800円)を支払った事前の受験申し込み者数は6115人で、約6割が男性4割が女性、年齢は30~40歳の受験者が6割を占め、そのほかの年代はほぼ均一に分散しているという。合格基準は100点満点中70点以上の正解。合格者には絵馬型の合格認定証が授与される。
三重では三重県神社庁(津市鳥居町)と伊勢神宮のお膝元・皇学館大学(伊勢市神田久志本町)であり、津会場で43人、伊勢会場で55人が受験した。伊勢会場の受験者は緊張した面持ちで試験に臨んでいた。伊勢在住の女性は「もっと伊勢神宮や神社について学びたいと思い挑戦した」と話す。同検定の公式テキストや試験問題の監修にも携わった同大学文学部神道学科の松本丘(たかし)准教授は「日本のこころを再発見してくれるきっかけになれば」と期待を込める。「皇学館の学生も20人が受験した」とも。
同事務局によると、2013年には2級試験、2014年には1級試験を段階的に実施予定。問い合せは同事務局(TEL 03-5209-0553)まで。