アマチュアサーフィン日本一を決める「第47回全日本サーフィン選手権大会」のメーン会場ど真ん中2カ所にあるアカウミガメの卵を保護している場所から最終日8月26日、アカウミガメの赤ちゃん約50匹が孵(かえ)った。無数の小さな足跡を砂浜に付けながら世界とつながる太平洋の海に旅立った。
早朝5時30分ごろ、東よりの産卵場所からアカウミガメの赤ちゃんが残したと思われる無数の小さな足跡が砂浜に付いているのを確認した。その数約50匹。その数分後、出遅れたか?3匹の赤ちゃんウミガメがノコノコと砂の中から出てきてそのまま海を目指して歩き出した。
本日シニアウィメンクラスのファイナルに出場する清永亜希子選手(湘南茅ヶ崎)が朝の練習を終え、たまたま通りかかった。続いてメンクラスファイナルに出場の志摩市出身・仲村一智選手(三重)も海に入ろうとボードを持ったままその場に遭遇、その様子を見守った。ウミガメの赤ちゃんの撮影に夢中になっていた清永選手は「ウミガメの赤ちゃんが海に旅立つ姿を見るのは初めて。すごくうれしい。今日のファイナルで優勝できそうな予感(笑)」と笑顔で応えた。前回第44回大会では惜しくも準優勝だった仲村選手も「今回は優勝目指します」とはにかんだ。
2009年に同地であった第44回大会でも決勝日の早朝にウミガメの赤ちゃんが旅立つという「ミラクル」があった。アカウミガメが大海原に旅立った国府浜からは、仲村一智選手の弟・仲村拓久未選手も今年4月の「ISA世界ジュニア選手権大会」で銀メダルに輝きプロに転向、世界に羽ばたいている。
本日、三重支部からはメンクラスに仲村選手と下田泰成選手、清永選手と同じシニアウィメンクラスに前田きみか選手がファイナルラウンドを戦い、日本一を目指す。