真珠養殖が盛んな英虞湾で取れる天然アナゴを新鮮なまま開き天ぷらにして提供する「みきや食堂」(志摩市志摩町、TEL 0599-85-0003)の天ぷらうどん(650円)が、「プリプリでおいしく、安い」と地元住民の間で人気を集めている。
同店は、賢島(阿児町)と和具(志摩町)を結ぶ定期船の切符売り場として80年以上の歴史を持ちながら、待合室兼食堂としてうどんやお好み焼きなどの食事を提供。一方で民宿「和具浦荘」も営んでいる。
同うどんは、店主の山本清光さんが前日に仕掛けたアナゴ篭を早朝に引き上げ取ったものをすぐ開き、妻の和江さんがそのまま天ぷらにして、特製だしのうどんと一緒に提供する。和江さんは「私、調理師免許の麺調理1級を持っているから、意外とだし取るのも上手なんよ(笑)」と謙遜しながら打ち明ける。アナゴ1匹は250グラム前後の大きさで、サイズが小さい時には2匹を使うという。
清光さんは「今のアナゴは脂が乗っておいしい。2月ごろまでは取れると思うが、(アナゴ天ぷらうどんの提供は)漁次第。知られていないが、英虞湾のアナゴは他地域に負けないほど、脂が上品」と自信を見せる。
メニューはほかに、うどん(350円)、月見うどん、肉うどん(400円)、天ぷらうどん(600円)。和江さんは「アナゴは生きたまま海で生かしているので数はあるが、新鮮なおいしい状態で食べていただきたいので、1日5セット限定で提供している。ご予約いただければ、事前に準備できるのでそれ以上の数量にも対応可能。ただし、漁がないときはごめんなさい」とも。
営業時間は10時~18時。