伊勢志摩がロケ地となり宮崎あおいさんと向井理さんが夫婦を演じる映画「きいろいゾウ」が2月2日、全国の映画館で公開される。
伊勢志摩でロケ、宮崎あおいさん、向井理さん出演の映画「きいろいゾウ」
西加奈子さんの小説「きいろいゾウ」を映画化した同作品。主演を宮崎さん(「妻利愛子(つまりあいこ)」=「ツマ」役)と向井さん(「無辜歩(むこあゆむ)」=「ムコ」役)の2人が務め、そのほか柄本明さんや松原智恵子さん、リリー・フランキーさんらが出演する。劇中に登場する動物や植物の声に大杉漣さんや柄本佑さんらが参加している。「余命1ヶ月の花嫁」などを撮った廣木隆一さんが監督を務める。主題歌「氷の花」をゴスペラーズが歌う。
ストーリーは、幼いころ、入院生活を送り、絵本「きいろいゾウ」を大切に読んでいたツマ、背中に大きな鳥のタトゥーが入った売れない小説家ムコ。空想の世界で自由に旅をしながら絵本と対話するツマは、木々や動物の声が聞こえるようになっていく。ある満月の夜に出会い、2人はすぐに結婚する。互いに秘密を抱えながら幸せな日々を過ごしていたが、ある時、ムコ宛に届いた差出人のない1通の手紙をきっかけに2人の関係が大きく揺らぎ始める――。
松阪市の山間の宇気郷(うきさと)地区柚原(ゆのはら)町の築120年以上の古民家(大浦邸)が2人の住む家として、南伊勢町の斎田(さいた)地区の田園風景が2人の住む村という設定(映画では三重県度会郡南伊勢町田曽という架空の地名)で、斎田川(斎田)や田曽白浜(田曽浦)、南島メディアカルセンター(東宮)、切原公民館(切原)、特別養護老人ホーム柑洋苑(五ヶ所)などが主なロケ地になった。そのほか、古い蔵(多気町車田)やあずり浜(志摩市志摩町)などでも撮影された。
昨年4月から約1カ月間、三重県内での撮影が行われ、地元エキストラに延べ87人が参加。劇中に登場する料理は、テレビドラマ「高校生レストラン」(NTV)のモデルになった三重県立相可高等学校(多気町)食物調理科の生徒らが担当した。
映画誘致に成功した伊勢志摩フィルムコミッションの島田将秀さんは「映画が大ヒットし、映画を見た人がロケ地を巡ってくれるようになればうれしい。素晴らしい映画なので多くの人に見ていただきたい」と話す。
全国共通特別鑑賞券は、当日券=1,800円、前売り券=1,300円。三重県内での上映館は、ワーナー・マイカル・シネマズ桑名(桑名市)、109シネマズ四日市(四日市市)、ワーナー・マイカル・シネマズ鈴鹿(鈴鹿市)、ワーナー・マイカル・シネマズ津(津市)、109シネマズ明和(明和町)。