鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽)で飼育していた謎の深海生物「ダイオウグソクムシ」の「No.9 」(愛称「9号たん」)が6月3日に死んだことを受け、インターネットライブ動画配信サービス「ニコニコ生放送」が6月13日21時から22時まで、「【悲報】ダイオウグソクムシ9号たん追悼番組」を放送する。
ダイオウグソクムシ「 No.1」 「No.5」 「No.9」に餌をやる森滝丈也さん
ニコニコ生放送は、これまでに3月29日から48時間、4月30日から60時間の生放送をそれぞれダイオウグソクムシの水槽前から中継し、それぞれ来場者(アクセス)数75万78人、86万9487人、コメント数132万4090件、128万6324件という数字をたたき出し人気を博した。
追悼番組では、これまで放送した2回の番組108時間の映像の中から、絶食を続ける「No.1」と「No.5」と戯れる在りし日の「No.9」の「勇姿」を編集し放送する。ダイオウグソクムシの飼育を担当する森滝丈也さんも「公式コメント」で生出演を予定している。
「9号たん」は今年1月26日に入館、最も大きい個体として期待されていたが5月ごろから様態がおかしくなり今月3日に死んでしまった。「死因は不明。入館してから餌をまったく食べなかったが、解剖したところ捕獲前に食べたと思われる内容物が消化管に残っていた」と森滝さん。入館時の体長 は40センチ、体重 1626グラム だった。
現在水槽には、2007年9月9日に入館した「No.1」 と「No.5」 に加え、新たに「No.9」と同じ日に入館した「No.7」の計3匹を飼育展示する。「No.1」 は2009年1月2日(2007年9月9日入館時の体長 29センチ、体重 1040グラム)に約50グラムのアジ1匹を食べて以来、1623日(約4年5カ月)間何も食べていない。
同番組のドワンゴコンテンツ(東京都千代田区)営業本部コンテンツ営業部の長尾健太郎さんは「過去の生放送は実験的な要素を含みつつ、見ていただけるか不安もあったが予想以上に盛り上がり、『感動した』『共感した』など多くの感想が寄せられ大成功となった。これまで当社が放送した番組の中でも来場者数ランキングで上位に入ると思う。長時間の放送にもかかわらず、親切にご対応くださった鳥羽水族館には感謝する次第。特別番組ではみんなで9号たんをしのんで送りたい」と話す。