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伊勢神宮専用の水田で田植え 神嘗祭などの祭典で使うコメ栽培

伊勢神宮専用の水田で田植え 神嘗祭などの祭典で使うコメ栽培

伊勢神宮専用の水田で田植え 神嘗祭などの祭典で使うコメ栽培

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 伊勢神宮の専用水田「神宮神田」(伊勢市楠部町)で5月7日、「神田御田植初(しんでんおたうえはじめ)」が行われた。

【その他の画像】伊勢神宮専用の水田で田植え

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 神饌(しんせん)として奉納したり、神饌の中の酒などの原料として使用する米を栽培する神宮神田は、約10ヘクタールの面積の内の約3ヘクタールの水田にうるち米(チヨニシキ、イセヒカリ、みえのみえ、キヌヒカリ、あきたこまち、ナギホ、ニシホマレなど)ともち米(かぐらもち、あゆみもち)を栽培し、そのほか保存品種として伊勢神宮に奉納したコメから発見された新種「瑞垣(みずがき)」の原種、瑞垣1号、2号、3号、瑞垣糯を栽培する。

 4月の「神田下種祭(しんでんげしゅさい)」、5月の「神田御田植初」、9月の「抜穂祭(ぬいぼさい)」が一連の稲作に関する祭典で、地元楠部町「神宮神田御田植祭保存会」の会員が代々受け継いでいる。

 同祭では、初めに2人の奉仕員が早苗を3列植え、子持帷子(かたびら)に烏帽子、青いたすき姿の男10人と、菅笠に白衣、赤いたすきをかけた女10人が交互に並び、早苗を手で植えていく。

 植え終わると、手に竹扇を持った男10人が東西に整列し、「ヤア」と掛け声を掛け合いながらイナゴを払う動作を行う。水田の中では大黒と恵比寿の絵が描かれた大団扇(ごんばうちわ)を持った2人が団扇合を行いながら3回まわり、豊作を祈願する。

 鎌倉時代から行われていたとされる同祭は、一時中絶した時もあったが1889(明治22)年に神田を再興し、1924(大正13)年から今に至るまで続けられている。日本神話「天孫降臨」でアマテラスが高天原で行なっていた稲作を子孫のニニギに託したことから、「稲作・米作り」を尊んでいる。

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