1931年創業の水産物の加工、鮮魚の販売などを手がける広安商店(志摩市阿児町志島、TEL 0599-45-2023)は今年1月から、志摩でとれた伊勢エビを殻ごと入れたカレー缶の販売を始めた。
同社は約25年前に、缶詰加工の設備を導入し、志摩産のトコブシ(アワビに似た小型の貝、別名流れ子)や伊勢エビの味噌汁、サザエの串刺しなどを缶詰に加工し販売している。
同商品は、日印食品開発(四日市)にカレースパイスを調合依頼し、インド風に仕上げたスープカレーで、伊勢志摩で取れた約100~120グラムサイズの伊勢エビを半分に割り、缶詰めした商品。材料のタマネギは化学農薬や化学肥料の使用量を極力減らした三重県認定のエコファーマー「農事組合法人ねぎぼーず」から仕入れる。
同社の広岡安吉さんは「構想から3年。何度か自分で作ってトライしてみたが思うような味に仕上げることができなかったが、昨年知人の紹介で日印食品開発を知り相談したところ、満足のいく味に仕上がった」と自信を見せる。
日印食品開発の金森篤子さんは「伊勢エビの甘さとコクを引き立てるように、ラードと小麦粉などから作るブラウンソースのような油分の多いカレーにせず、タマネギと数十種類のスパイスを炒めたインド風に仕上げた」と話す。
さらに広岡さんは「伊勢志摩地域だけでしか買えない商品として認知されれば。伊勢エビの値段が安い時期に仕入れるなどできるだけ原価を抑えて安く販売したいと思う。たくさんの人に召し上がっていただければ」とも。
販売価格は1,300円前後(販売店によって異なる)。