2025年1月1日、志摩市阿児町の海岸からの初日の出が「見ると幸せになれる」と言われている「だるま朝日」になって現れた。
だるまの形に似ていることから「だるま朝日」もしくは「だるま太陽」と呼ばれるこの朝日は、大気が冷え込み、上空の冷たい空気と黒潮が流れる温かい海面付近の空気の間に大きな温度差ができることによって海面近くの大気の層がレンズの役割をして屈折し、もう一つの太陽が水面に映る蜃気楼の一種で大気光学現象のこと。オメガ(Ω)の形に似ていることから「オメガサン」、伊勢志摩地方では真珠を作るアコヤ貝の形のようにも見えることから「アコヤ太陽」とも言われている。冬場に条件がそろった時にだけしか見ることができないため「幸運を呼ぶ太陽」とも言われている。
この日は直線距離で200キロ以上離れる富士山も観測することができ、初日の出を見ようと海岸にやってきた地域の住民は、「富士山も、初日の出も拝むことができたから、きっと良い年になる」「きれいやった」「エネルギーいただいた」などと話していた。
水平線の上に帯のように長い雲があったが、ちょうど朝日が出る場所だけ雲がなく、朝日はその間からきれいに「だるまさん」になった。