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鳥羽水族館の入社式会場は巨大水槽の中 まさかの水中マイクにトラブル

鳥羽水族館の入社式会場は巨大水槽の中 まさかの水中マイクにトラブル

鳥羽水族館の入社式会場は巨大水槽の中 まさかの水中マイクにトラブル

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 鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽)恒例の水中入社式が3月31日、エントランスホール正面にある同館で最も大きい水槽の中で行われた。

【その他の画像】鳥羽水族館の水中入社式

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 入社式の会場は、水量約800トン、奥行き15メートル、幅16メートル、深さ5.5メートルで、アオウミガメやナポレオンフィッシュなど約50種3000匹の魚が泳ぐ「コーラルリーフダイビング水槽」の中。

 本年度で18回を数える入社式。水中入社式に臨むのは飼育研究部に配属される男性2人、女性3人の計5人。栃木県宇都宮市出身の松井優香さん、愛知県日進市出身の桃原幸作さん、奈良県奈良市出身の谷竜弥さん、東京都世田谷区出身の斎藤麦穂さん、山梨県甲府市出身の梶原若奈さん。

 5人は、背中に初心者マーク付きの空気ボンベ、水中眼鏡にリクルートスーツ姿で水槽の中にダイブ。先輩ダイバーや魚から祝福を受けた。若井嘉人館長が辞令書を読み上げ、水中の飼育研究部長の若林郁夫さんから新入社員代表の松井さんに辞令書が手渡された。

 桃原さんが水中マイクを通してあいさつをしようと準備をしたが、まさかの水中マイクにトラブルが発生。音声が途切れて聞き取れない状態から全くの無音になり、会場もざわめき始め1分ほど経過したところで会場から割れんばかりの拍手が上がった。

 水槽の中を見守る先輩職員らも戸惑いながらも司会者が桃原さんのあいさつ文を急きょ、代読する形で水中入社式を無事終えた。桃原さんのあいさつ文は「一日も早く一人前の飼育係として、生き物とお客さまの架け橋となれるように頑張ります」。

 トラブルにも冷静な対応でその場をしのいだ桃原さんは「緊張していたことに加えて、音が出ていないので少し慌てた時に、水中眼鏡の中に海水が入ってしまい、マスククリア(水抜き)をして事なきを得たが、その時、海水を少し飲み込んだ。今はワクワクしかない」と意気込む。桃原さんの母は「鳥羽水族館は幼稚園のころから来ていて飼育員になることがずっと夢だったようで、ほかの水族館とも比較したりしながら最終的に鳥羽水族館に決めたようだった。水中入社式でのハプニングには汗をかいたが無事で良かった。飼育員として頑張ってもらいたい」と話す。

 水中入社式は2006(平成18)年から行われ、2007(平成19)年、2021年を除き、これまで18回行う恒例行事。今年の新入社員を入れると「水中入社組」は54人になった。

 今年5月15日に開館70周年を迎える同館。現在、これまでを振り返る「開館70周年特別展 鳥羽水族館タイムトラベル」を開催中(6月1日まで)。70周年記念オリジナルグッズも販売している。

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