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伊勢神宮外宮でも「御船代祭」 用材伐採の安全祈願に生きた鶏32羽

伊勢神宮外宮でも「御船代祭」 用材伐採の安全祈願に生きた鶏32羽(撮影=岩咲滋雨)

伊勢神宮外宮でも「御船代祭」 用材伐採の安全祈願に生きた鶏32羽(撮影=岩咲滋雨)

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 第63回神宮式年遷宮の祭典の一つ「御船代祭(みふなしろさい)」が9月19日、伊勢神宮内宮(ないくう)と同様に外宮(げくう)内の土宮東方に設けられた祭場「宮山祭場」で執り行われた。

伊勢神宮外宮でも「御船代祭」

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 同祭は式年遷宮の一環の行事で、天皇陛下により日時が定められた重要な祭典の一つ。ご神体を納める器「御樋代(みひしろ)」をさらに納める大きな器「御船代」に使う用材のヒノキを伐採する祭典で、作業の安全を祈願するもの。

 祭場には、正宮(しょうぐう)、多賀宮(たかのみや)、土宮(つちのみや)、月夜見宮(つきよみのみや)、風宮(かぜのみや)の順で祭壇が並べられ、それぞれに四隅と中央に5色の弊(みてぐら)が立てられている。10時から正宮で、続いて11時から第1別宮の多賀宮で、それぞれ御船代祭が行われ、12時からは3社の別宮の祭壇で同時に御船代祭が執り行われた。

 神饌(しんせん)は、それぞれにタイ、アワビ、伊勢エビ、生調(いきみつき)の白鶏(生きた鶏)、生卵などが供えられ、神職が祝詞を唱え、八度拝を行った。雄雌2羽を竹籠に納められた生調の白鶏は内宮と外宮合わせて14籠、計32羽に及んだ。

 「物忌(ものいみ)」と呼ばれる女子が鎌を掲げ、草木を刈り始める儀式を行い、続いておのを掲げ、小工(こだくみ)呼ぶ神宮造営庁の宮大工と共に木を切る儀式を行った。ほぼ同時刻に岐阜県中津川市加子母(かしも)の裏木曽国有林で、地元の林業関係者と神宮造営庁の技師ら19人によって、樹齢約300年、高さ約30メートル、直径約1.2メートルのヒノキが伐採された。

 物忌は、正宮が早修小学校3年の吉田乙葉さん、多賀宮が厚生小学校5年の工藤瑞生(みずき)さん、別宮が厚生小学校5年の山田花澄さんが、それぞれ務めた。

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