猿田彦神社(伊勢市宇治浦田)の境内にある車両修祓(しゅばつ)所で4月7日、神職がまだコースを一度も走ったことがない新車のレーシングカートをはらい清め、交通安全を祈願した。
レーシングカートを持ち込んだのは、不動産関連事業を展開するコーニッシュグループ(大阪市中央区)社長の今村聖三さん。今村さんは、2020年に「フォーミュラ・ルノー2.0」カテゴリーのフォーミュラカーを、2022年にF1マシン「ジャガーR4」を、それぞれ同神社ではらい清めてもらい安全祈願を行っている。
「ジャガーR4」は、2003年にチーム「ジャガー・レーシング」でF1世界選手権に参戦したF1マシンで、カラーリングは2004年のF1モナコグランプリで、ジョージ・クルーニーさんやブラッド・ピットさんらが出演する映画「オーシャンズ12」とタイアップし走った時のものと同じで、ジャガー社が後に塗り替えたもの。新車のレーシングカートは、「ジャガーR4」と同じカラーリングでそろえた。
今村さんは「小学校5年生の日記にしっかりと『いつかF1に乗りたい』と書いてあった。現在69歳になったが今も『ジャガーR4』で年間3~4回サーキットを走っている。F1マシンを乗りこなすための体力作りは欠かさず、感覚維持のために中古のカートで練習していたが、今回新たにレーシングカートを購入したのでおはらいしてもらった」と話す。この日は、スーパー耐久レースなどに出場するレーサーの庄司雄磨(ゆうま)さんと共に同神社を参拝。庄司さんによると、レーシングカートは直線コースで時速120キロは出るという。
同神社広報担当の新居一城さんは「車両修祓は、特に2~4月の土曜・日曜・祝日などの休日と大安の日が重なると多くなる。これまでトラックやタクシー、地元和菓子メーカーの営業車など新車に乗り換える度に修祓をさせていただいている。大手エナジードリンクのPRカーもおはらいさせてもらったが、F1マシンは今村さんが初めてだった。最近ではバイクツーリングの計画にも車両修祓も取り入れ、数十台のバイクをおはらいしたこともある」と説明する。
今村さんは「幼少期は不自由なく暮らしていたが、一転、父親の仕事の関係で苦労を経験。アルバイトをしながら中学生活を送った。過去に猿田彦神社でおはらいをしてもらった車両でサーキットを走行中、大事故で九死に一生を得た経験から、神仏への感謝を欠かさない。特に『道開きの神』である猿田彦大神を信仰し、努力した上での『神頼み』が夢をかなえる力になると確信している。自分が現役で走り続ける姿を見せることで、社員や若い世代に『何歳になっても、頑張れば夢はかなう』というメッセージを伝えたい」とも。