昨年英虞湾の中心に位置する「ともやま」に開校した志摩自然学校(志摩市大王町TEL 0599-72-1733)が今年6月で1年を経過した。波静かな英虞湾の海上をシーカヤックで無人島などに行くツアーが人気だという。
同校体験者数は、今年度6月末時点(約3カ月)で、昨年度(約9カ月)の体験者数を超えた。
学校長の生賀照央さんによると、参加者は主に家族、友人グループが多く、インターネットを通して予約する利用者が大半だという。参加者は、シーカヤック試乗など体験メニューを目的に伊勢志摩に宿泊する利用者と、伊勢志摩に行くことを目的にしながらも、後から体験メニューを見つけて参加する利用者の2パターンに大別されるという。「今後は体験メニューを目的にした利用客が増えると思うので、そうしたニーズに対応できるように準備しておきたい」と話している。
さらに同校長は、「暗闇と静けさの中で人間の本来持つ五感を刺激することができる。真っ暗闇の海上で最初は不安が先に立つが、次第に目が慣れ、耳が敏感になり、自然と一体化する自分に出会い感動する。水面に目を移すと夜光虫が幻想的に光っているのに気が付く。照明を照らすとその光に鰯の群が寄って来て、目の前をジャンプ。体にぶつかってきたり、カヤックの中に入ってきたりと憎い演出をしてくれる。水中では大きなワタリガニがダンスをしている。とても感動的なツアーなので是非参加してみては」と続ける。
同校では、こうした人気に対応するため、7月から夜の英虞湾をクルージングする「ナイトカヤックツアー」を始めたほか、新たに2人乗りシーカヤックを12艇を追加する。