お伊勢まいりブームが起こった江戸時代のスタイルを再現して伊勢神宮に参拝しよう――と羽織はかま、旅装束、法被姿などに仮装した「伊勢ええじゃない会」(石川雄一郎会長)メンバーが1月11日、「ええじゃないか!華のお伊勢参り」で伊勢神宮外宮から古市街道を通り内宮までの約3キロを練り歩いた。
新成人を捕まえて祝福する。おみくじを引かせて大吉が出るとさらに盛り上がった。
同催しは、株価下落、世界不況などのマイナス要因を江戸時代幕末の民衆運動「ええじゃないか」にあやかり、社会不安を吹き飛ばそうとするもので、同時に成人式を終えた新成人らを行列に巻き込み、祝福した。
伊勢神宮内宮前のおはらい町の人込み絶えない街道を「ええじゃないか!ええじゃないか!明日は明日の風が吹く」と合唱しながら太鼓やカネを鳴らしながら、新成人を見つけると「新成人!新成人!」と盛り上げ祝福した。宇治橋前に到着すると全員で神宮に向かってよう拝した。
この日は、三重テレビ「ええじゃないか!」の喜多八役のたなかつとむさんや、萩本欽一さんが村長に就任した「ちょんまげワールド」(伊勢市二見町)の殿役の渋谷善博さんと姫役の山崎愛さんも参加、山崎さんは花魁(おいらん)役に扮(ふん)するメンバーの着付けも手伝った。
「ええじゃないか」とは、1867(慶応3)年ごろ畿内や東海地方において民衆が狂乱状態になり、仮装して派手な衣装を身につけ太鼓や笛を鳴らしながら「ええじゃないか」「ええじゃないか」と叫んで練り歩いた民衆運動。社会の不安感や期待を「ええじゃないか」と騒ぐことによって気を紛らわせたという。