伊勢志摩ロイヤルホテル(志摩市磯部町)は今夏より風力による発電装置(風車)を施設内に設置し、フィールドテストも兼ねてCO2削減を目指している。
設置したのは今年8月1日。風車は、大和ハウスグループ会社の大和エネルギー(大阪市北区)の新商品「風流鯨(かぜながすくじら)」で最大10キロワットの出力があり、羽根の直径は約7メートル、高さは約14.5メートル。平均風速4m/sで同規模の太陽電池を上回るコストメリットがあるという。商品名に因んでモーター部分のカバーに「鯨」のデザインも施されている。
同ホテル設置の計画では年間平均4メートルの風が吹くと約10,500キロワット(一般住宅の消費電力に換算すると2.5戸に相当)の出力で、約4.0トンのCO2を削減できるという。現在、同ホテル系列(八幡平、浜名湖、串本、紀州南部、伊勢志摩)5カ所のほか、大和ハウス工業の工場(栃木、三重、岡山)3カ所を合わせた計8カ所でフィールドテストを行っている。
同ホテル施設管理課では「グループ一体でCO2削減に努力している。風車設置のほかにも客室トイレなどホテル内約420カ所の暖房便座を4月から10月まで電源を止めた。客室清掃係のマニュアルにも追加し、従業員一丸となった意識改革を実施している」と話している。