熊野市飛鳥町周辺で4月12日12時ごろ、山林火災が発生した。陸上自衛隊明野駐屯地(伊勢市小俣町)からヘリコプター5機、八尾駐屯地(八尾市)から1機が出動し消火活動を開始、同日18時30分ごろ消火した。当時、三重県の防災ヘリコプターは東日本大震災被災地へ応援派遣中だった。
消火活動を行ったヘリCH-47は福島第1原発事故で放水作業を行ったものと同型
防災ヘリを飛ばすことができなかった三重県は、災害時の隣県との応援協定に基づき和歌山、奈良、滋賀の3県から防災ヘリコプター3機を要請。3機による消火活動が続けられたが、火災が拡大し抑制できないと判断。同日16時、三重県知事が陸上自衛隊に対して災害派遣要請を行い同時刻に受理しヘリコプター6機が現地に出動した。
任務に当たった部隊と隊員は、八尾駐屯地から中部方面航空隊(中部方面ヘリコプター隊)4人、明野駐屯地から同部隊(第5対戦車ヘリコプター隊)4人、第10飛行隊3人、陸上自衛隊航空学校19人の4部隊合計30人。
消火活動には、主に陸上自衛隊航空学校の輸送ヘリコプターCH-47(チヌーク)が当たり、6トンの水が入るバケツ型の容器に水をくみ、合計9回(約54トン)の空中放水作業を行った。同ヘリコプターは福島第1原子力発電所事故で放水作業を行ったヘリコプターと同型。
明野駐屯地第10飛行隊は東日本大震災発生後現地に派遣され、現在も任務を遂行中。