今年10月4日に100歳を迎える日野原重明さんが会長を務める「新老人の会」(東京都千代田区)が10月16日に開催する「ジャンボリー三重大会」に8000人以上の人を集めようと、83歳の中村幸昭(はるあき)大会会長が東奔西走している。
聖路加国際病院理事長・同院名誉院長で、今もなお現役医師でもある日野原さんが、これまでの人生経験や過去の教訓を次世代に伝えることを目的に、元気で自立した75歳以上の「新老人」を集め2000年に結成した同会。9月12日現在、全国に37の支部があり1万1400人のメンバーを擁する。
ジャンボリー大会は、同会の全国大会として位置付け年に一度開催。これまで松本、博多、広島、東京で開かれた。5回目を迎える記念大会の会場に今回、三重が選ばれ、当日の企画・運営を同会三重支部が共催という形で受け、鳥羽市内に事務局(TEL 080-3062-2208)を設けた。メーン会場は三重県営サンアリーナ(伊勢市朝熊町)に設定、東日本大震災の復興を祈念し開催する。
その大会会長として鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽)創始者で現在名誉館長でもある中村さんに白羽の矢が立った。中村さんは、1955(昭和30)年に日本で26番目の同水族館を創業、スナメリやラッコ、ジュゴンの飼育などで話題を集め、日本一の入館者数を誇る水族館に育て上げた。「マグロは時速160キロで泳ぐ」「イワシが高級魚になった?-ふしぎな海の生態系」など36冊の著書があり、「自然、環境、人間」「生物から学ぶ健康法」「人間と動物の知恵くらべ」などをテーマにした講演は年間200回をこなす。
三重大会は、100歳になった日野原さんの講演「夢(ビジョン)を天空に描く-新たな日本の再生と創造-」、伊勢ならではのセレモニー、アトラクション、三重の物産販売、懇親会などを計画。当日、伊勢神宮の正月とも言われる一年で最も重要な祭り「神嘗祭(かんなめさい)」があり、伊勢市民が新米を神宮に奉納する「初穂曳き(はつほびき)」行事やそれに関連する数多くのイベントが同時に実施されるため、当日の大会運営にも神経を注ぐ。
中村さんは「99歳の日野原先生が頑張っているのだから83歳の僕が高齢を理由に頑張らないのはおかしいでしょう(笑)。当日は8600人を集めようと毎日のように各団体や企業を訪ね歩いている。おかげさまで現在7200枚のチケットが売れた。後もう少し」と、なお意欲的だ。
「北海道から沖縄までの会員にとどまらず当日は、海外からも来てくれる。最高齢はたぶん106歳の方。多くの人に日野原先生の話を聞いてほしい」と呼び掛ける。
11時開場、13時開会。参加費は2,000円。