「伊勢角(いせかど)ビール」で親しまれる伊勢の地ビール「伊勢角屋麦酒」を製造販売する二軒茶屋餅角屋本店(伊勢市神久6、TEL 0596-21-3108)が6月6日、ジャパンビアカップ(日本地ビール協会主催)で3年連続金賞を取った「神都麥酒(しんとびーる)」のプレミアムバージョンの販売を開始した。
今年で創業437年、全国の銘菓分類では6番目に古い同社21代目鈴木成宗社長が1997年に立ち上げた地ビールブランドが「伊勢角屋麦酒」。同ビールの「ペールエール」が2003年のオーストラリア国際大会で金賞を受賞するなど、伊勢角ビールは国内外で数々のメダルを獲得し、高品質を保ち多くのクラフトファンに人気が高い。
神都麦酒は、明治10年代に伊勢河崎で製造していたと言われる幻のビールを2004年に鈴木社長(当時専務)が中心となって「できる限り忠実に、おいしく、低価格」を目標に復刻。350ミリリットル缶(300円)と、330ミリリットル瓶(390円)を製造し、伊勢志摩エリアだけで販売する。
プレミアム神都麦酒は、アルコール耐性の強いスコッチ酵母を使いアルコール度数を10%程度にまで上げたハイアルコールビールで、麦芽の量は倍以上、静菌性を強化した常温流通可能なビール。
鈴木さんは「スコッチのような香りが特徴で、瓶の中で熟成させるボトルコンディションを意識した商品」と説明する。「プレミアム神都麦酒は、原材料も倍以上、仕込み時間も3倍以上掛けた贅沢なビールで利益にはつながらないが、伊勢角屋麦酒の草創期に、その当時の私たちの持てる技術を結集して完成させたビールで思い入れも強く、神都麦酒の仕込みは私たちが原点に立ち返るための指標となっている。ビールとは思えないような長期熟成ビールの奥深さをご堪能いただければ」とも。
同社の直営店「麦酒蔵(びあぐら)」(同)と「伊勢角屋麦酒 内宮前店」(宇治今在家町)、おかげ横丁名産味の館(宇治中之切町)、岡七商店(同)と同社ネットショップで販売する。価格は500ミリリットル=1,500円。