構造改革特区法により開校された「代々木高校」(志摩市阿児町、TEL 0599-43-6177)で3月10日、1回目の卒業式が行われた。
同校は、文部科学省の「学校設置基準」を大幅に譲歩できるようにした特区法により、学校施設の賃貸契約、面積基準の規制緩和、その他施設設置の規制緩和を受けて、元ホテル施設を利用して2005年4月に開校。不登校生や高校中退者の受け入れのほか、生徒が伊勢志摩のホテルや旅館で働きながら通うことができる「料理人コース」や外国留学でも高校卒業資格を取ることができる「留学コース」など、多様な学習形態をとっている。
卒業式には、2、3年生で転入してきた18歳から32歳までの生徒で卒業資格を得た23人のうち18人が出席、一色校長から卒業証書が手渡された。
この日卒業した最年長の吉田健さんは、卒業生代表挨拶で「高校中退が就職活動で不利であることを何度も経験した。この学校が開校されることを知り入学したが、初めて見た校舎が『ホテル』であったことには驚いた。しかし、それが代々木高校のいいところ。自由な発想でいつまでも続けてほしい」と話していた。