レスリング女子55キロ級でアテネ、北京、ロンドンオリンピックで金メダルを獲得、世界選手権を合わせて13連覇を成し遂げた津市出身の吉田沙保里選手の国民栄誉賞受賞県民報告会が12月16日、伊勢市観光文化会館(伊勢市岩渕)で開催された。
吉田選手が客席から登場すると、出席した県民や関係者ら約1000人が大きな拍手で祝福した。同報告会の実行委員会会長を務める鈴木英敬三重県知事は「今や日本の顔、日本の夢、日本の宝となった吉田選手。三重県出身の吉田選手を支えていくのは三重県民。これからも心を一つにして応援しよう」とげきを飛ばした。
吉田選手は、副賞で贈られた13ミリのゴールドパールのネックレスを着けステージに立ち「皆さんの応援が力となった。オリンピック開催中は知らなかったが後で映像を見て、(自分が思う以上に)みんなが応援してくれていて驚き、さらに頑張ろうと力に変わった」と感謝した。栄和人監督は「負けないで、逃げ出さないできたことで、ここまで勝ち続けてこられた」と吉田選手をたたえ、これまでのオリンピックで勝ち取った3つの金メダルを披露した。
続いて、四日市市出身の歌手Ms.OOJA(ミス・オオジャ)さんが吉田選手に自身の歌をプレゼント。「自分の道を切り開いてきた吉田さんに心を込めて歌います」と「MY WAY」「Be…」の2曲を歌い上げた。2部では、川越町出身のバドミントン女子北京オリンピック日本代表の小椋久美子さんとJOC国際専門部会員・ミズノ(大阪府)の上治丈太郎副社長を交えたトークセッションが行われた。
会場入り口で強靭(きょうじん)そうな体格のALSOK警備員2人が立つ横には、11月7日に内閣総理大臣より受けた国民栄誉賞の表彰状と記念の盾が披露されていた。光り輝く盾の前には記念写真を撮る人たちの人だかりができていた。