雇用創出人材育成事業として志摩市は4月17日、コールセンター業務などを行うDIOジャパン(愛媛県松山市・東京都中央区)と業務委託契約を結んだ。同市と同社は、中長期的な地域の雇用創出を図るために来年以降のコールセンターの開設を目指す。
同市は、公募型プロポーザル方式により平成25年度志摩市雇用創出人材育成事業業務委託の受託者募集を3月28日~4月8日までの期間で市のホームページ上で公募を行い(同社1社だけの応募)、同社を選定した。
国の緊急雇用創出事業制度で約4,800万円の補助金を活用し、まずは「観光コンシェルジュ人材育成」事業として来年3月末まで、離職を余儀なくされた非正規雇用労働者や中高年齢者などの失業者を対象に15人程度の人材を募集、伊勢志摩地域の観光情報から旅行提案などを行う人材を育成する。
同社の小島のり子社長は、「当社が長年培ってきた宿泊施設などの予約代行業務の経験を生かし人材を育成し、1年後にはその人材を活用し、着地型観光にも対応し得るよう、宿泊客のさまざまな相談や要望に応えるホテルのコンシェルジュのようなサービスを展開する。2014年春には『志摩コンシェルジュセンター(コールセンター)』を開設し、人材も50人規模まで増やしていきたい」と話す。
市の募集要項には「短期の雇用機会の確保のみならず、継続的な雇用につなげるなど、地域で雇用を創造していく環境を醸成していくことを目的」と明記、長期的な雇用創出を目指す。「DIOジャパンには5年、10年、20年と継続的に業務を行っていただきたい」と志摩市商工観光部・商工課長の岡美将さん。小島社長は「当社はこれまでコールセンターの撤退はない」ときっぱり。早期撤退はないことを否定した。
早速同社は、ハローワークを通じて初期メンバー15人の募集を18日から開始する。問い合わせは、050-5830-6811まで(9時~18時)。