グリーントピア・ヨシダ(玉城町)は5月11日、自社で生産する農産物を販売する直売所と加工所を併設した「玉城農菜館 ゆずりは」(同、TEL 0596-58-5400)を開き、6次産業化に取り組んでいる。
肉じゃが(150円)、ニンジンの南蛮漬け(120円)、ナスの揚げ出し(130円)、ホウレンソウのゴマあえ(90円)などの地元野菜を使った総菜類や、チャーハン(280円)、ロコモコ丼、煮豚丼(以上350円)など自社栽培米を炊き上げた弁当類は、併設する厨房(加工所)でできたてを提供。野菜は約40の契約農家から、その日の朝に取った新鮮なものを並べる。店長兼社長の小倉光子さんは「『ゆずりは農場』では2人の新人が研修しながら野菜を作っている。まだまだ見習い中なので、レタスは30~40円と手頃な価格に設定した(笑)」自社農場で生産された野菜について説明する。
同社は、農林水産省から「六次産業化・地産地消法」の規定に基づく研究開発・成果利用事業計画の認定を受け、野菜などを販売する直販スペースと、総菜、弁当などを製造・加工・販売するスペースを設けた同店を開いた。
「厨房には、装填(そうてん)機や充填(じゅうてん)機などプロ仕様の機械をそろえ、6次産業化を目指すため、新商品開発にも力を入れていく。自社オリジナルのみそと玉城町名産の次郎柿を使ったドレッシングの開発などこの秋にも販売予定」と小倉さん。
6次産業化とは、農林漁業者(第1次産業)が生産だけでなく、自らの生産物を加工(第2次産業)し、流通、販売など(第3次産業)を行うこと。1+2+3または1×2×3の合計が6であることから6次産業と呼ばれている。国は、「地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律」(六次産業化・地産地消法)を2011年3月から施行。市場規模を現在の1兆円から10年後に10兆円にまで拡大することを見込み、農林漁業の振興(農林漁村の活性化や雇用拡大、経営の多角化など)を図る。
営業時間は9時30分~18時。