船舶免許不要で2馬力船外機が付いた全長3メートル未満のミニボートを使って、波静かな英虞湾内で釣りを楽しむ人たちが増えている。ミニボートを貸し出す御座ミニボートセンター(志摩市志摩町御座、TEL 090-1569-3362)は、週末になると釣り客でにぎわっている。
昨年3月からミニボートのレンタル事業を始めたのは、不動産販売などを手掛ける志摩コーディネータ(片田)。代表の濱口博通さんは「志摩コーディネータの名前は都会と志摩を結ぶお手伝いをしたいと思い命名。田舎暮らしで農業をしたい都会の人に土地を紹介したり、釣りをしたい人にポイントを紹介したりしていると、『気軽に船に乗って釣りに行きたい』というニーズが多いことに気付いた」と話す。
そこで昨年3月、安定感があり不沈構造のホープボートPP-332LWとトーハツMFS2Bの4ストローク2馬力の船外機4艇分を購入し、ミニボートを貸し出す事業を立ち上げた。英虞湾の入り口に位置する烏賊浦(いかうら)という入り江の元真珠工場を借り同センターを設置。「英虞湾の中でもっとも深い38メートルの棚がある場所までも船で約5分で行ける。釣りポイントとしても絶好の場所。ミニボートに乗ってポイントに着いてすぐ釣りを開始できることも魅力のひとつ」と濱口さん。これまでアジ、キス、イサギ、カワハギ、アオリイカなどが多く釣れているという。
海に出ることの心構え、船の装備品の確認、エンジンのかけ方、燃料の補給、操縦方法、アンカーの打ち方、航路、海でのルールなどをレクチャーし、簡単な操縦訓練(8の字走行など)をした後出港する。基本料金1,000円(燃料代込み)に1時間あたり1,000円が加算されていくシステムだ。定員は大人3人。代表者が20歳以上の大人限定。利用時間は日の出から日没時刻まで。
濱口さんは「ミニボートは船舶免許が不要で誰でも気軽に乗れるメリットはあるが、海は自然そのもので何が起こるか想定外のことも有り得ることを認識の上、自己責任で利用していただければ」とも。