20年に一度社殿や神宝などを新しくする第62回式年遷宮が着々と進む伊勢神宮で8月17日、外宮(げくう)正殿の新御敷地へ白石を敷き詰める「お白石持(しらいしもち)行事」が始まった。
普段一般の人が入ることができない正殿を特別に見ることができるのは、同行事に参加した人だけの特典だ。この日はメディア関係者にも公開され、完成したばかりのヒノキ香る新しい正殿をビデオカメラやスチールカメラで撮影した。
同行事は、9月1日までの10日間行われ、内宮(ないくう)へは7月26日から8月12日まで行われた。この日最初に奉献したのは伊勢市中村町の約400人。同町の子どもたちは新御敷地に入ると同時に「すごい~」と大声で叫びながら素直に感動を表現していた。
大切に白いハンカチに包んで運んだ白石をそっと新御敷地に置く姿はとても印象的で、白石を置くと自然に手を合わせて祈る姿も多く見られた。
家族で参加した同町民は「無事白石を奉献することができた。この今にしか入ることができないご正殿はとても清らかで、自分の心も整っていくような感覚。20年後も無事家族で奉献できることをお祈りした」と感想を漏らした。
外宮の「お白石持行事」には、76奉献団の約7万1000人と全国の神社関係者など約3万2000人の「特別神領民」が参加する。