伊勢神宮の祭典で使う御塩を焼き固める作業-5日で100個作る

伊勢神宮の祭典で使う御塩を焼き固める作業-5日で100個作る

伊勢神宮の祭典で使う御塩を焼き固める作業-5日で100個作る

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 伊勢神宮内宮所管社の一つ「御塩殿(みしおどの)神社」(伊勢市二見町)で3月4日~8日、神宮の祭典で使われる塩を焼く作業が行われている。

神宮の祭典で使う塩を焼く作業「御塩殿神社」で

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 天照大御神(あまてらすおおみかみ)の鎮座地を求めて旅をした倭姫命(やまとひめのみこと)にこの地に住んでいた佐見都日女命(さみつひめのみこと)が堅塩(かたしお)を献上したことが塩づくりの由来とされる。故に塩づくりの起源は伊勢神宮内宮(ないくう)の鎮座よりも古い。佐見都日女命を祭る「堅田神社」(同)は内宮摂社。

 神宮の塩づくりは、古来伝わる入り浜式。五十鈴川の下流の淡水と海水が交じり合う地点から御塩浜(同)に海水を引き込み7月末~8月の真夏に濃度の高い塩水「かん水」を作る。淡水が含まれる方がきめ細かい塩ができるとされているからだ。8月上旬、御塩浜から「かん水」を同神社裏の松林の中にある天地権現作りの御塩焼所で炊き上げ荒塩を作る。荒塩をさらに「堅塩(かたしお)」に焼き固める「御塩焼固(みしおやきかため)」作業は毎年3月と10月に御塩殿で行われる。

 御塩焼固作業は、三角すいの土器(約1.1リットル)に荒塩を棒で固く押し詰めて御塩殿の中にある2基の釜で焼き固める。1日にできる作業は20個。5日で計100個の堅塩を作る。焼き固める理由は、荒塩のままでは水分を含みやすく保存に適さないからだ。完成した堅塩は神饌の一つとして、祓(はら)い用の塩として使われる。

 2日目となる5日は朝から雨が降っていたが、朝から淡々と作業が行われていた。

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