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伊勢市の天然記念物「蓮台寺柿」の干し柿使った独創フレンチ開発

伊勢市の天然記念物「蓮台寺柿」の干し柿使った独創フレンチ開発

伊勢市の天然記念物「蓮台寺柿」の干し柿使った独創フレンチ開発

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 創業30年のフレンチレストラン「ボンヴィヴァン(BonVivant)」(伊勢市本町、TEL 0596-26-3131)のオーナーシェフ河瀬毅さんが伊勢市の天然記念物に指定されている「蓮台寺柿」の干し柿を使った独創的なメニューを開発した。

伊勢市の天然記念物「蓮台寺柿」の干し柿を使って料理する河瀬毅シェフ

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 1983(昭和58)年に同市常磐にフランス家庭料理店としてオープンした同店。1997年からは、「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」の食事をつかさどる神様「豊受大御神(とようけのおおみかみ)」を祭る伊勢神宮外宮(げくう)の正面に移転し営業を続ける。1923(大正12)年に建てられたレンガ造りの壁と赤い屋根瓦が特徴の旧山田郵便局電話分室をレストランに改装した。

 新たに開発したメニューは、ラム酒とブランデーで漬けた干し柿を入れたフォアグラのテリーヌ。河瀬さんは「『うましくにシェフクラブ』のメンバー山本政良シェフの店『サウスロード』(佐八町)に食事に行った時に、チーズと一緒に出してもらった斎田和三郎さんが作る干し柿との出会いが強烈だった。とても美しい色で、味も甘くなくくどくなく、ねっとり感が(フォアグラと)絶対合うと思った(斎田さんの干し柿でなかったらそうは思わなかったかもしれない)」と打ち明ける。

 一般的に蓮台寺柿は渋柿で、9~11月に収穫し二酸化炭素を使い渋抜きし生柿として出荷される。外宮と内宮(ないくう)の間にかつてあったとされる「蓮台寺」の名前から命名され、350年以上この地で栽培され、生産量も多くなくほとんど地元で消費されてきたため外部にはあまり出回らない。

 同メニューは、姉妹店の「カフェ・ド・ボンヴィヴァン」(岩渕、TEL 0596-28-2860)で提供。スタッフの甲斐大史(ひろふみ)さんは「フォアグラはハンガリー産のA級品。空輸され入荷のたびに仕込んでいる。テリーヌのほかに、スパイスの利いたフランスの伝統的な菓子『パン・デピス』やエンダイブ、マーシュ、トレビスなどの野菜を添え、価格も900円に抑えた。フランス産アルザス地方の甘口ワイン『ゲヴュルツトラミネール』(600円)などに合う」と薦める。

 河瀬さんは「伊勢のワイン文化を盛り上げたいという思いが、斉田さんの蓮台寺柿の干し柿につながった。久々のヒット商品(笑)」と太鼓判を押す。「ワインバルのような感覚で気軽に利用いただければ」とも。

 「カフェ・ド・ボンヴィヴァン」の営業時間は9時~18時。月曜定休。

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