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修養団伊勢青少年研修センター・元道場長の中山靖雄さん永眠

修養団伊勢青少年研修センター・元道場長の中山靖雄さん永眠(写真は著書「すべては今のためにあったこと」出版の2013年に撮影した中山さん)

修養団伊勢青少年研修センター・元道場長の中山靖雄さん永眠(写真は著書「すべては今のためにあったこと」出版の2013年に撮影した中山さん)

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 社会教育活動を実践する修養団(しゅうようだん)伊勢青少年研修センター(伊勢市宇治今在家町)で49年間、道場長や常務理事などを歴任した中山靖雄さんが3月8日0時12分、心不全により亡くなった。享年74。

【その他の画像】2013年2月出版記念祝賀会の時に妻の緑さんと

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 熊本県出身の中山さんは、伊勢道場での研修や全国での講演会活動を通じ、生涯延べ40万人以上の人に「日本人としてのあり方」「人としての生き方」「感謝の心」を伝えてきた。14年前に脳梗塞で倒れ、目が見えなくなり、車椅子での生活を余儀なくされながらも可能な限り道場での研修に参加し、多くの人に勇気と希望を与え続けた。

 2013年に出した中山さんの初めての著書「すべては今のためにあったこと」(海竜社)は発売から1カ月を待たずに1万部を販売し、今も多くの人に読み継がれている。世界16カ国1500回以上、14万人以上が鑑賞(2013年1月時点)する入江富美子監督が撮ったドキュメンタリー映画「1/4の奇跡 本当のことだから」にも出演する。

 中山さんは外出ができなくなるまで毎朝妻の緑さんと共に伊勢神宮に参拝し、世界の平和や人々の幸せを祈り続けてきた。「花のほほえみ 根のいのり」は生前の中山さんの言葉。愛や感謝、思いやりなど目に見えないものこそ大切にしなければならないと話していた。

 通夜は同10日19時~、葬儀・告別式は同11日11時~、会場はセレモホール伊勢(伊勢市黒瀬町、TEL 0596-20-4000)。

 喪主の緑さんは「生前にお世話になった人、温かい言葉を掛けていただいた人お一人お一人に感謝の気持ちをお伝えしたい。地球のどこかで主人のことを思って手を合わせてお祈りをしていただけるなら、きっと本人も喜ぶと思う」とほほ笑みながら話す。

 東京都渋谷区に本部を置く修養団は、1906年に蓮沼門三(1882~1980)によって創立、来年110周年を迎える公益財団法人。渋沢栄一や松下幸之助らの支援を受け、全国の企業や青年会議所などの研修、青少年を対象とした自然体験キャンプなどを行っている。真冬の五十鈴川で身を清める「水行(みそぎ)」や幼心に立ち返る「童心行」など3泊4日で行う「みがく講習会」はこれまでに1156回を数える。伊勢神宮内宮(ないくう)宇治橋前に道場がある。

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